農業に絶望した僕が、ある包丁研ぎ師さんに救われた話

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「それなのに、なぜ

 人に認められることを求めてしまったんだろう?」


そんな大切なことを思い出しました。、


そして、


「大地はちゃんと

 認めてくれてたのか……」


そのことが何よりも嬉しく、

誇らしく感じられました。



研ぎ師さんのブログを読み終わってから、

しばらくパソコンの前で ボーっとしていました。


冷静になると、ちょっと恥ずかしい気もしてきます。


「大地が言葉をしゃべるわけないじゃん……」


ちょっと苦笑して そう思いながらも、

心はとても軽くなっています。


「そうか……

 大地が言葉をしゃべるかどうかはどうでもいい。


 大切なのは、僕がもともと持っていた

 本当の気持ちを思い出させてくれたことじゃないか」


農業を始めるときに 抱いた純粋な想い。

けれど、継続する中で埋もれ、

見えなくなっていた大切な想い。


包丁研ぎ師さんは、それに気づかせてくれたのです。


「包丁だけじゃなく、
 僕の心も研いでもらったのか……」


そう思いました。


感謝で、いっぱいになりました。



  *  *  *  *



翌日、研ぎ師さんから包丁が返送されて来ました。


梱包を解いて取り出した包丁は、

キラキラと輝いていました。


「そうか……

 包丁は使い手の心を映すんだ」


そんな風に感じました。


包丁は使っていくうちに、色々なものに触れて、

本来の輝きや鋭さをどんどん失っていきます。


それと同じで、僕の心も

本来の純粋さや希望を失っていたのです。


ですが今回、

研ぎ師さんからメッセージを伝えてもらうことで、

僕は自分の心を研いでもらうことができました。


「1から、やり直そうかな?」


農業に対する想いも、少しずつ戻って来ました。


「もう一度、大地と命のために」


そんな純粋な想いが、いま湧き起こっています。


ですが、きっとまた 

その想いは見えなくなっていくでしょう。


そうなった時は、

研ぎ師さんに包丁研ぎをお願いしようと思います。


心を研ぎ澄ますために、何度でも……。



  *  *  *  *



『“包丁を研ぐ”ということは、

 持ち主の心もキレイに研ぎ澄ますということ』


あなたもよかったら、心を研いでもらいませんか?



*その包丁研ぎ師さんのブログはコチラ

 ⇒ http://ameblo.jp/tama3060/



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