失恋を理由に15歳で留学を決意した話 (6)

 ※思い出した順に書いているので、時系列がめちゃくちゃであることをお許し下さい。

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  地名や校舎の特徴を出し過ぎているから、いい加減私がどこの学校に通っていたかバレてしまったと思う。
だからこれ以降は少し表現に気をつけながら書いていきたい。
最も、異様に敷地が狭かったことや過剰なまでに設備が自動化されていたこと以外は普通の学校だった。
だから卒業後10年以上経ってなお不満に思う事項なんてないのだけれど。

  (1)で述べた姉妹校との交流行事は、「学園オリンピック」と呼ばれていた。
各付属校から何かしらの得意分野を持つ生徒が集まり、予選で競い合って、ある程度の評価を得ると副賞として夏休みに行われる宿泊セミナーへ参加できる。

「任意ではあるが、1年生はなるべく予選に出ろ」

そう言われたので私は「美術」と「国語」を選択した。
前者は選択科目としての美術で描いた作品をそのまま提出し、後者は予選のために書き下ろした。
小説、エッセイ、感想文、詩、短歌、俳句。
このうちのどれか一つと指定されている。
小説が書けたらかっこいいと思った。でもいざ書き始めてみると、人生経験の少ない自分では良いテーマやリアリティのある表現が思い浮かばない。
それならエッセイはどうだろうか?何もないところから生み出すのよりは易しいかも知れない。いくら15年強しか生きていないと言っても、印象深かった出来事の一つや二つはある。それを題材に…

実際には、印象深くも何ともない出来事を幾つか繋ぎ合わせて無理矢理統一感を出したような文章が出来上がった。それでも、中学で課されていた読書感想文のように他人が決めたお仕着せの本について嫌々書いたものではない。エッセイという括りはありながらも、題材から自分で探し言葉を調理して行く作業は楽しかった。

めでたく両部門とも予選を通過し、セミナー参加の権利を得た。しかし全く同じ日程で同じ会場を使って行われるので、どちらかにしか行けない。やはり2部門で予選を通った友人とじゃんけんし、勝った私は何となく国語にした。
友人は美術にした。
そしてその選択が、後に大きく運命を揺さぶることとなった。

みんなの読んで良かった!