28歳で投資銀行を辞めてアメリカ留学予定だったのに、フィリピンに語学学校を設立してしまった経緯の話(第五話)
ついに授業スタート!
いよいよ初日を迎えた。
朝10時からオリエンテーション。
そこで手渡された学校規則は日本語で書かれていたので安心したが、
なんと説明は英語。。(おいおい、英語出来ないから留学来たのに。。涙)
重要なルール説明をしていると思われるが、なんとなくしか理解出来ない。
周りを見てみると、既に絶望に満ちた顔をした日本人がチラホラ。
ちょっと安心する。
後々分かったことだが、私の通った学校は韓国資本の学校だったため、
日本語を喋れるスタッフがおらず、韓国人には韓国語で説明し、
日本人には英語で説明となっていたようである。(学校選びの際はご注意を!)
結局オリエンテーション終了後に、日本人同士で
「これってどういう事?」と確認し合うしかなく、まぁそれはそれで
サバイバル感があって結果オーライだったが。
70分授業が一日5コマ。合計350分の授業。(記憶が正しければ...)
うち3コマがマンツーマン授業で、2コマがグループ授業。
初日は現在のレベルを確認するためのテストが行われるのだが、
TOEICの短縮版のようなテストで、ほとんどチンプンカンプン。
最後に強面のフィリピン人マネがスピーキング力を見るのだが、
そこでのお題は「あなたが好きな映画を3分間で説明してください」
だったと記憶。
タイタニック。
と大昔に見た映画を答えてしまい何ひとつ説明出来ずに
辛酸を舐めたことはすごく記憶に残っている。笑
(結果、晴れて一番下のクラスになったのは言うまでもない)
その日は昼過ぎ頃で予定は終わり、翌日からいよいよ授業スタートということで、
同時期に入学した学友(バッチメイトと呼ばれる)と親交を深めた。
そしてついに授業がスタート。
(1限目の先生。主に文法担当)
(2限目担当。ん~何習ったかなぁ...?この男その後キーマンに...)
(グループクラス:CNNリスニング。あれ、この先生も...)
(グループ。この先生はめちゃSで苦しめられた...)
(リーティングクラス担当。新卒なのにすごく知識のある先生だった)
1日約6時間英語を学習するという未知の世界で、初日はヘトヘトになる位疲れ、
夜飲みにいく体力すらない。加えて各授業の先生から、恐ろしい位の宿題が
毎回出されるため、授業後も3~4時間程は自習しなければならないという、
ストイックな環境だった。本当にストイックだった。
【ワンポイントアドバイス】
◎これから留学される方々に知っておいて欲しいのは、学習は実践+予習復習のバランスが重要であるということ。つまり単なる授業時間の多さだけで学校を決めるべきではないということ。1日10時間などと標榜する学校もあるが、日本でハードに働いて来た僕でも5コマ目の授業は少々キツイなと思う程の
負荷であり、授業後の予習復習まで考えると適正授業時間が見えてくると思う。
(留学時代の学友。今でも連絡取り合う仲間)
1か月目は本当に苦しんだ。
なんとなくだが、すぐに喋れるようになると淡い期待を抱いていた自分がいて、
それがいつまで経っても最初の一言が出てこない。文章もむちゃくちゃ。
考えてから喋ってるからテンポ悪い。周りのデキる子達と比較すると
焦りが募り、出口の無い迷路をさまよっているようだった。
「このままの英語力で日本に帰ったら笑い者だ」と自分を追い詰め、
ひたすら単語帳と基礎的文法の本とにらめっこして勉強を続けた。
2か月目は少し兆しが見えてきたが...。
ちょうど留学開始して6週目頃だっただろうか。初めて英語の夢を見た。
その頃から先生と冗談を言い合ったり、日本経済について軽く議論をしたりと、
徐々に学習効果が現れ出した気がする。ただ、その頃は生活に慣れてきて
モチベーションが下がり、授業を休むこともしばしば。(僕だけでは無い!)
最終3か月目はラストスパートでなんとかゴール出来た、かな?
3か月目に入ると終わりが近づいてきた事もあり、
外に出て、バーなどで管を巻いている欧米人に積極的に
声を掛けて実践的に使おうと心掛けた。おかげで3か月目は
自分でも実感出来る程英語力が伸びた気がする。
ペラペ~ラには成れなかったが、合計9か月予定していた
語学留学の1/3を終了した時点の成果としては、自分でもビックリ
する程だった。
(朝昼晩のごはん。これは.....まずかったw)
28歳で一念発起してはじめた語学留学。
合計350時間(21,000分)の成果は、9段階で一番下のレベルだった英語力が
最後には9段階中4番目(中の上)のレベルまで向上して幕を閉じた。
恐るべし。3ヶ月で約40万円程の投資でここまで成果が出る留学地フィリピン。
果てしなく大きな可能性を感じると同時に、
「自分がこの語学学校の経営者だったら、もっともっとクオリティを上げれるのではないか?」
という思いが沸いてくる自分に、もはや嘘を付けなくなっていた。
あと6か月留学を続けるのか、それとも....。
結論が出るまでに、さほど時間は掛からなかった。
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