オトンの話。

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家族写真だった

我が家で唯一家族全員の写真
オトン
オカン
おばあちゃん
お姉
お兄
わたし

それぞれの個性が出たその写真に
笑いがこみ上げてくる

笑えるのに
笑えるのに

涙も同時にこみ上げてきた

オトン、ごめんな
もっと仲良くできたよな
今でも思うよ、1度でいいから会いたい
今でも思い出して涙がでる日があるよ


でもな、オカンちっちゃくて弱っちいでな、兄弟4人で支えてあげな折れてまう

わたしらが笑っとれば
オカンも笑っとるんや

やでな、前に進まないかんな

それから4年経って
今わたしと妹は大学生として頑張ってます

お兄は小学校の先生に無事なれました
今月運動会で忙しいらしい


そんでね、
お兄の小学校の運動会の次の日な
お姉結婚式やで

ちゃんと来てくれなあかんよ


お姉な、お腹の中赤ちゃんおるで
守ったってな


わたしなオトンのこと嫌いやったけど
オトンとオカンの娘でよかったよ

生まれてきてよかったよ

今わたしもすごく好きな人ができたよ

オトンが死んだ頃はね
一時期何もかもがどうでもよくなって
男遊びばっかしてビッチなんて言われたりして


でもね、はじめてプライドとか全部捨てて好きになれる人に出会えたよ
はじめてわたしのこと強くしてくれる人に出会えたよ

オトンとオカンがわたしの命つくってくれたから


ありがとう

まだまだわたしやることいっぱいやで
あと60年はそっち行かんつもりやけど
応援しててな

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