友への手紙 

あぁ、友よ

僕という人間は

なんて情けなくて、自我にまみれた人間なんだろうか

僕は、「幹」を持たなければならないんだ

幹を持ち そいつを育まなければいけないんだ



世界

それは僕と同じ誰かが形作ってきたもの

社会

その中で 僕を含めた多くの人々が「何か」を探してしまっているんだ

だけど、その「何か」とは、「誰か」が創ったものなんだ



友よ 一人の友人の戯言と思わずに聞いてくれ



例えば、綺麗なモノが欲しい

そのモノは

僕と同じ「誰か」が創ったものなんだ

そこに祝福があればよいが

往々にして、そこには祝福があるとは思えない

困ったことに

悪しきエゴの偶像である可能性もあるんだ

または、悪しきエゴを社会に巡らす通貨になっている

にもかかわらず 僕は

そして 私たちは「それ」を求め

「それ」を纏うことや 所持すること、示すことで

他との優位性を保とうとしたり 自分を慰めたりしてしまうだろう



なぜなら 「それ」に満たされた社会では

「それ」を求めなければ生きてはいけないんだよ

また違う「それ」を探してしまうんだ

ならば 何人も責めることなどできないし

僕を責める人もいないだろう



あぁ 友よ お願いだから 封を閉じず最後まで付き合ってくれ



そう そうなんだよ

しかしながら 最悪な事にだ 僕は、知っている

僕自身が 僕という心の在りかを責めてしまうんだよ

僕自身が いつも自分に裁きを与えようとする

その裁きに堪えられない

心が、折れそうになる


どんな裁きにも 耐えられる、受け入れられるものが

納得できる「幹」が自分の中に欲しいんだ

心に幹があれば 腐った枝を切り落とせれる

また枝は生えるだろうね

腐った枝かもしれない

しかし 

高貴なる、純真な そしてまっすぐな幹があれば

納得と 凛とした覚悟で枝を切る事が出来るだろう

この混沌とした世界の中でも 

本当の自分の足で立っていられるだろう


なぜならば

混沌とした社会を形作っている「誰か」

そいつは 僕自身でもあるからなんだよ


いつか 

「幹」が 僕の中に生まれ 育まれた時

僕は君に会いに行くことが出来るだろう

もう一度

君と語らい 笑い合えることが出来るだろう

それが 今ある唯一の希望なのかもしれない



貴方の成功と健康を祈っています

また、この旅の道中で、手紙を書いて送ろうと思っています

では、また

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