2度目の卵子提供、行ってきます。

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不妊治療している人に卵子提供をして子どもを授かるべきだ!

とも思っていない。


ただ、知って欲しいだけ。


そしてあなたの周りで卵子提供で授かったお子さんがいた場合、

心無い言葉を安易に吐かないで欲しいだけ。


そんなこんなで2回目の卵子提供は私の周りだけじゃなくて、

もう少し広い範囲の人と交流しつつ綴っていきたいと思う。



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【2】卵子提供ってなに?


一度目の卵子提供のことは置いといて、まず基本的な内容から。



最近不妊についての報道が多くあって、

女性ならなんとなく知っている不妊治療。

私の周りにも不妊治療をしている友人がいる。


ちなみに初回の卵子提供を決めたのは、

私の知り合いのお姉さん方が不妊治療をしていて、

私も同じように「生理が重い」という特徴があったから。

そして、卵子提供者として経験することは、

不妊治療をしている方が治療する流れと殆ど一緒というのを知ったからだ。


妊娠しやすいタイミングを見計らう方法や、ホルモン注射、体外受精。

初期的なものから心身ともに負担になるレベルまで幅広い。

いや、初期段階でも心身ともに負担になると思う。


ホルモン注射や体外受精に至っては、

毎日自己注射しなきゃいけない場合が殆ど。

だからかな。なんとなく深く聞いちゃいけない気がして。

私自身、その類いの話は避けてきた。

本当に気心知れた人としかそういう話はしない。

逆に気心知れた相手だからこそしない、できない、という人もいる。



卵子提供は不妊治療のなかでも最終手段というところらしい。


自分の卵子がどうしても採れなくて、でも旦那さんの遺伝子は残したい。

どちらかのDNAをもった子どもがほしい、っていう人達の最後の「カケ」。

そんな願いがぎっしり詰まってるって、私は感じてる。


なんで「カケ」なのかっていうと。

卵子が採れて、受精が問題なくできても、

着床しなかったり、流れてしまうこともあるから。




卵子提供の流れはざっくり2通り。


卵子の提供をする(ドナー)側と、卵子を受け取る(依頼する)側。

依頼者側については私は正確な知識がないので、説明は省略させていただいて。


じゃあ、ドナー側の流れはどうなっているのか。

まずドナー登録をする。その時にいろんな情報を聞かれるんだけど。

なんか就職活動みたいなかんじ。

そして登録が済むと依頼者がエージェントでドナー情報を閲覧できるようになる。


そこから卵子提供を受けたいドナーを決める。

夫婦で相談をしてドナーを決める、っていうのが通例のよう。


ドナー候補が決まると、エージェントからドナーへ依頼と意思確認の連絡がある。

ドナーがその依頼を受けたら、まず日本で血液検査。

そして送られてきたピルで生理日を調整する。

たしか前回は渡米して2日目くらいで生理を迎えたかな?

そして約2週間の検診や採血、投薬(自己注射)を経て、採卵手術。

そこから1週間は術後観察、そして帰国。

ざっくりとこんな流れ。


そのあと採取した卵子は依頼者の元へ。

受精した後、お母さんの身体へ時期をみて移植されるらしい。


精子バンクと異なるのは、

依頼者がいて初めてドナーが動き始めるというところ。


精子はすでに採取したものを保管して、

必要な人から依頼があったら渡す、という流れなんだとか。

でも卵子は依頼者とドナーがほぼ同時進行で、治療に入っていく。


それはきっと精子と卵子の採取可能数に違いがあるから。

精子は生きている限り(もちろん老いは影響するだろうけど)生成される。

だけど、卵子は生まれた時に絶対数が確定して、その後ずっと減り続けていく。


だから、卵子も精子と同じように採れるだけ取って保管しておく訳にはいかない。



ちなみに術後、卵子がいくつ採れたか、というのは教えてもらえる。

私は前回20個。かなり優秀だったらしい。


日本でもつい最近卵子提供が認められた、と聞いた。

でも国内でやりとり、ってどうなんだろう。

情報漏れたら一発で突き止められそう・・・。

あ、だけどそれは海外エージェントも一緒か。



ドナーの謝礼については色んな意見があるから、

正しい・正しくない、という判断はできない。

どっちの意見も「アリ」。

だけど、私が前回卵子提供をして思ったのは謝礼は本当に謝礼でしかないということ。

もし逃げ出したくなっても、逃れられない。

自己注射が痛くても毎日打つ必要がある。不安と身体責任に対しての謝礼。

報酬でも給与でもない。

報酬とか給与って少なからず達成感を抱けるんだけもので、

前回の経験上、卵子提供はどっちかというと「虚無感」的ななにか。


もし私が依頼側で費用を負担する側だったとしてら、謝礼は渡したい。

不妊治療を経験して卵子提供に移るなら、尚更その辛さは理解しているし。


万が一の、投薬や採卵手術による身体の変化がないわけでもない。

毎日の採血は日を追う毎に辛くなっていくし、自己注射も然り。

アルコールは禁止、性行為も禁止、海・プールも禁止。

3週間も自分のために身体に気を遣ってくれてありがとう、っていう意味で。



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