体重25キロのガイコツになって、死にかけた話(1)

「みかちゃんって、平安顔だよね~」


半笑いで友達が言ったその一言を
私は一生忘れないだろう。
なぜならこの言葉をきっかけに、私の人生が180℃変わったのだから、、、


摂食障害、という病気を
みなさんはご存じだろうか。

今や女子学生の50人に1人が拒食症、25人に1人が過食症だと言われているので
きっと言葉くらいは、聞いたことがあるだろう。


私は10代の頃、摂食障害だった。


きっかけは、ダイエット。
もっと具体的に言うと、冒頭にあげた友達の言葉だ。

ま、言った本人は間違いなく覚えていないだろう
なんの意味もない、たわいもない言葉だ。

でも当時、私自身が、えらく丸顔を気にしていたので
平安顔=下ぶくれとズバリ指摘されて、傷付いた。


で、そこから ダイエットSTART!!


3食食べていたのを2食にして、そのうち1食にして、、、
お肉や揚げ物や淡水化物はすべて排除して
野菜やこんにゃく、きのこなど低カロリーのものばっか食べる。

本屋で栄養士の人が使うような、カロリー計算表を買ってきて
それをしっかり、頭に叩き込み
食材が選べる状態にあったら1kcalでも少ない方を選ぶ。

そんなにそんなに
過激なことはやっていない。
と、当時は思っていた。
誰もがやっている、「普通のダイエット」。

ただ私は、他の人に比べて、完璧主義だった。



妥協しないので、体重はおもしろいくらいに、
みるみる落ちて行った。
そもそもダイエット前も、身長156センチ、47キロだったので
決してデブの部類ではない。

そうすると、友達が言うわけだ。

友達
みかちゃん、なんか痩せた?
友達
いいな~

はっきり言って、優越感。
そうだろう。いいだろう。
恍惚、と言ってもいいかもしれない。

認められている!
大げさに思うかもしれないけれど、生きている実感すら感じた。


だからまた頑張る。

みなに羨んでもらえるように。

デブより痩せている方が、絶対に可愛いし!


でも、今よりもっと痩せるためには
今よりもっと食べる量を減らさなくちゃだよな。


そう思い、1キロでも、いや0.1キロでも
落とそうと頑張っていたら

どんどん
どんどん


食べるのが怖くなった。


肉を食べるのは怖いとか
甘いものを食べるものが怖いとか
そういうレベルじゃない。

米粒ひとつ。
米粒ひとつを食べるのが怖い。
この一粒食べたら、0.01キロ太りそうで。

そう思うと、

食べられない。


こんにゃくとか、ゼロカロリーゼリーとか
私の脳内世界の中でOKとされている食べ物しか
食べることが出来なくなった。

水を飲むことすら、太りそうで怖い。

っていうか、食べることは罪。

食べることは、悪。


気付いたら、体重が30キロ近くになっていた。


(つづく)

著者の砂羽 美佳さんに人生相談を申込む

著者の砂羽 美佳さんにメッセージを送る

メッセージを送る

著者の方だけが読めます

みんなの読んで良かった!

STORYS.JPは、人生のヒントが得られる ライフストーリー共有プラットホームです。