社会人になって壁にぶち当たったこと

 私は社会人になって3年目のものです。某大手製造業でラインを構築する仕事をしています。その中で、今もがいてることを書きます。

 

 地元の大手企業ということで、入社が決まったときは、両親や親戚、友人など周りの人も喜んでくれたし、自分自身も明るい未来が待っていると思っていました。入社式も終わり、導入教育や工場実習などを経て、10月から配属先へ出勤した。配属先でまず驚いたことは、雰囲気の悪さだった。みんな死んだような目をしていて、こちらが元気よく「おはようございます!!」挨拶をしても、気の抜けたような返事しか返ってこなかった。こんな環境でいい仕事ができるかと、最初のうちはフロア中に響くように元気よく挨拶をしていた。

 最初のうちは、先輩から頼まれる雑用をこなしながら、仕事の流れを学んでいった。しばらくすると担当業務が与えられ、プロジェクトに参画することとなった。

 私は責任ある仕事をやらせてもらうことに喜びを感じた一方で、やっていけるのか強い不安に襲われた。それは、学生時代に経験したほとんどのアルバイトで細かい失敗を連発し、怒られてばっかりだったからだ。やがてその不安は的中した。任された仕事がどんどん遅れていってしまったのだ。理由は、分からないことがあっても、そのままにしてしまうからだ。質問してとんちんかんなことを言って怒られたり、冷たくされるのが怖かった。その結果、「早く相談に来いよ!」と何度も言われたが、怖くてなかなか実践できなかった。

 また、同時に仕事を進めることもできなかった。ひとつのことに集中してしまうと、ほかの事を放ったらかしにしてしまう傾向があった。その結果、やらなければいけないことを忘れてしまうことが頻発した。

 さらに、ステップを追って仕事を進めていくこともなかなか出来なかった。いつも行き当たりばったりになり、やり直しが発生し、やってもやっても仕事が終わらない負のスパイラルに陥った。

 そんな状況の中で、先輩の指導は厳しくなる一方だった。「なぜできないんだ?」「自分が悪いと思ってる?」「俺がお前くらいのときはもっと出来た」と、毎日2時間は説教をされていた。次第に会社に行くのが嫌になり、チームのメンバーとも距離を置くようになり、挨拶も元気がなくなっていった。そして、とうとう鬱状態になった。病院で薬を飲みながら何とか凌いでいたが、それでも先輩の攻撃は止まらなかった。「自分はダメな人間なんだ」と自分を責めた。状況を打開するために必死に頑張ってはいたが、どうにもならず仕事がどんどん溜まっていった。仕事が辛いと周囲に相談しても、「最初のうちはそんなもんだよ」「お金をかせぐのはそんなに甘くないよ」といわれ、なかなか自分の状況が理解してもらえなかった。

 事務所にいると大体怒られるので、トイレにこもる時間が増えた。そうやってサボることで、自分はなんて情けないんだと、更に自己嫌悪に陥った。

 自分ができない原因を探るために、インターネットで色々なことを調べた。そこであるひとつの答えに達した。発達障害(ADHD)ではないのかと。特徴がよく当てはまったので、心療内科を受診し、ADHDの疑いが強いとの結果だった。

 診断のおかげで、ADHDは努力しても直らないだろうし仕事を辞めて新しい環境にいくしかないと開き直ることが出来た。転職のために、ハローワークに通い、転職エージェントにも登録した。しかし、どの仕事も私の欠点である先延ばしやステップを踏んで進めれないといったことで、迷惑をかけるのではないかと思ってしまう。

 「自分は何に向いているんだろう?」「どんな仕事なら、やっていけるのだろう?」と毎日毎日考えていた。適職診断をしたり、ADHDの人に向いている仕事を検索したり、自己啓発本を何冊も読んだ。しかし、結論が出るばかりか、何がしたいか分からなくなり、泥沼にはまっていった。また、こんな悩みを誰に相談していいのかも分からず、一人でもがき苦しんでいた。

 そんな中、学士時代にアルバイトのときに言われたことを思い出した。塾の講師やTA等、教育に携わることをいろいろ経験してきた。そんな中で、担当している生徒から分かりやすいと言って貰え、指名をして貰えたことがとてもうれしかった事を覚えている。いくつもアルバイトを経験したが、細かいミスばかりしてきたので、初めて人から認められる経験だった。自分は人にモノを教えるのが得意なのかと考えるようになり、現在は工業高校の教師になるために、準備を進めているところだ。自分の力を発揮できる環境で、世の中に貢献していきたい。

 

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