人口380万人のバリ島で一人の少女を捜した奇跡的な物語~1枚の写真の力
「ああ~、この子なら知ってるよ。オレのファミリーだ!」っと言うではないかっ。
私は思わず興奮して、
「もう一度会いたいんだけど、彼女の家に連れていってくれないかな?!」
っと口走っていた。
「よし、オレのタクシーでこれから行こう!」
こうなるとバリでは話が速い。
昼でも夜でも時間はゆったり流れていて、暇にしてるとは聞こえが悪いかもしれないが、
時間がある人がいっぱいいる。
交渉次第でどうにでもなるのがバリなんだ。
気持ちを抑えきれず、急いで彼の車に乗り込んだ。
新車でカーステレオが付いた、立派なバンだった。
この人がバリでも相当リッチななのがわかった。
車は少し走って住宅街ですぐに停まった。
いよいよ長い間、想い続けた瞬間が迫っていた。
が彼が言うように、本当にファミリーなのだろうか?
「今ならたぶん家に居るよ。」っと言うが、不在だったらどうしよう?
不安と期待でいっぱいだった。
私達はただ黙って、彼の後について行くしかなかった。
歩くこと数分、とある細い路地に入っていった。
そして、見るからに立派なある民家の白い石作りの割れ門を通り抜け、中に入っていった。
彼が中にいたおばさんらしき人に、口速に何か尋ねている。
数秒の会話のち、
彼が私達に振り返り、こっちだと合図した。
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