49人生の岐路 / 決断

1 / 2 ページ

前編: 48人生の岐路 / 家がなくなった
後編: 50人生の岐路 / 彼と一緒に住む


静岡を発ったのは、14時頃だった。

当初の予定は、始発。もしくは、通勤ラッシュの後だった。


父に出てけ、と言われたものの、やはり、実家の居心地は最高だった。

衣類の選別をし、あれこれ考えていたら、お昼になっていた。

母が作ってくれたお弁当を家で食べ、さあ、家を出ようと思った頃には13時をまわっていた。


母は優しい。

静岡駅まで送ってくれた。

心のどこかでは寂しかったと思う。

母をまた泣かせてしまった。

申し訳ない気持ちでいっぱいだった。

ごめんなさいと言えなかった。


衣類を詰め込んだ登山用のリュックは、7キロを超えていた。

これから、熱海、東京と乗り換え、千葉に行くんだなと思うと、げんなりした。

新幹線なんてリッチな移動は出来ない。金券ショップで乗車券のみを買って、静岡を出た。


千葉に着いたのは、19時頃だったかな。

彼は、仕事の関係で23時過ぎという事だったけど、部屋の鍵をあけてくれたので先に入る。

ちなみに彼の家は、SA(ソーシャルアパートメント)と呼ばれる大人数のシェアハウス。

100人ほどいるらしい。学校みたいです、本当に。


彼の部屋に着いても、私は落ち着かなかった。

彼が帰ってくるまで、ひたすら、彼にいう事だけを考えていた。

もし、彼の反応が良くなかったら…、そのときはそのとき。

泊まらず、7キロの荷物を背負って帰ろう。


強気になっていたけど、

心の中では緊張でいっぱいでした。


日が変わる直前。

彼が、「ただいま」と帰ってきた。


もし。

彼の反応が良くなかったら。

私は電車がない中、歩いて帰ることになるだろう。

そればかり、浮かんでしまいました。


彼に言う前から泣いてしまった。


結論から言うと、

みんなの読んで良かった!