top of page

14/11/11

ハンドボール 第五回

Image by Olia Gozha

いよいよ、試合が始まる。

キャプテンの無念とその覚悟を聞かされたメンバーは否が応にも火が点いている。

これでやらなきゃ男じゃないし、今までの全てをぶつけて全て出し切る。


1回戦の相手はO中といい、レギュラーなら普通にやってれば勝てる、というチーム。

しかし、全体的に背が高いチーム(僕よりは低いですけど)でウチは全体的に背が低いチームであるため、ロングシュートがハマると危険。それに今回は「僕」がいる時点でレギュラーメンバーじゃない。


試合開始の笛が鳴る。

確か後攻だったけ。相手がボール回しをして切り込んできた、すかさず僕が前に詰めながらジャンプをする、


「バシッ!!」


手に痛みが走る。

そのボールを仲間が拾い、カウンターでサイドから攻め上がりシュート・・・こちらが先に点を取得した。気分的にも初得点を決めたチームの方が余裕が持てるし、「この試合イケる」と思い込めるんですよね。


「言われたとおりに出来た・・・」


点を取った喜びもありましたが、それ以上に嬉しかったのが言われたとおりに動いて、自分が動いた結果がシュートにつながった、ということ。これが嬉しくて、嬉しくて。


試合に集中してたんでしょうね、ミスをしても怒られることなく(恐らく積極的に動いていたから)、そしてディフェンスではブロックをしてといった感じで。前後半通してこちらがリードしてました。そして笛が鳴ります。


「ピピーッ!! 試合終了」

 勝ちました。


レギュラーに混じって出た試合で公式戦初勝利でした。

試合が終わり互いのベンチに礼をして、自軍のベンチにも礼をしたら涙が溢れちゃって(泣)


自分が怒られず、怒鳴られず最後まで試合に出れたこと、勝てたこと、言われたとおりのことが出来たこと、何か嬉しくてたまらなくて泣いちゃったんですよ。


それを見た仲間からは

「お前、まだ1回戦勝っただけじゃねーか。何泣いてんだよ」

とからかわれる始末。まだ1回戦勝っただけで、このあともあるのは自分でもわかってましたけど、泣いちゃったんですよね。


御子柴君みたいな号泣ではないですけど、御子柴君が泣いて、それを仲間がからかう、絵的にはあんな感じです(だからROOKIESハマってしまうんですよね)。

PODCAST

​あなたも物語を
話してみませんか?

Image by Jukka Aalho

フリークアウトのミッション「人に人らしい仕事を」

情報革命の「仕事の収奪」という側面が、ここ最近、大きく取り上げられています。実際、テクノロジーによる「仕事」の自動化は、工場だけでなく、一般...

大嫌いで顔も見たくなかった父にどうしても今伝えたいこと。

今日は父の日です。この、STORYS.JPさんの場をお借りして、私から父にプレゼントをしたいと思います。その前に、少し私たち家族をご紹介させ...

受験に失敗した引きこもりが、ケンブリッジ大学合格に至った話 パート1

僕は、ケンブリッジ大学トリニティ・カレッジ、政治社会科学部(Social and Political Sciences) 出身です。18歳で...

あいりん地区で元ヤクザ幹部に教わった、「○○がない仕事だけはしたらあかん」という話。

「どんな仕事を選んでもええ。ただ、○○がない仕事だけはしたらあかんで!」こんにちは!個人でWEBサイトをつくりながら世界を旅している、阪口と...

あのとき、伝えられなかったけど。

受託Web制作会社でWebディレクターとして毎日働いている僕ですが、ほんの一瞬、数年前に1~2年ほど、学校の先生をやっていたことがある。自分...

ピクシブでの開発 - 金髪の神エンジニア、kamipoさんに開発の全てを教わった話

爆速で成長していた、ベンチャー企業ピクシブ面接の時の話はこちら=>ピクシブに入るときの話そんな訳で、ピクシブでアルバイトとして働くこと...

bottom of page