双子の姉なっちゃんの話【少し不思議な力を持った双子の姉妹が、600ドルとアメリカまでの片道切符だけを持って、"人生をかけた実験の旅"に出たおはなし】

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※これは双子の姉、なっちゃんのstoryです。 


こちらから読むと、時間軸が同じで読み進めやすいです^^


その時私は、福岡でパッケージを作る会社のデザイン部署で働いて1年半が経とうとしていた。




 いつか有名なアートディレクターになってやる!!!




そんな夢や期待や野心を抱いて、ワクワクしながらこの会社に入ったのだ。

だけど、1年半経った今、私は憂鬱な毎日を送っていた。




お前この会社が最後の会社になるな




会社のルールという名の、時間ばかりかかる意味のない書類の山。



社長の前じゃガラリと態度を変える大人たち。



速く!とりあえず売れそうなもの!で進んで行く仕事。



そして評価されるのは、笑顔でうまくお世辞が言える人たち。





あれ?私のいた世界ってこんなところだったっけ。

こんなに楽しくなかったっけ。



何が正しくて、なにが良しとされるんだ。




 ー今まで私が大切にしてきたことってこんなことだったっけ。




“何かが足りない” その感覚が1年半ずっとこびりついていた。




そして昨日、先輩から言われた言葉。




先輩
おまえはこの会社が最後の会社になるな。




私:なほ
え?最後の会社?どうゆうことですか?



先輩
だって、おまえはもう25だろ?
今の彼氏とも1、2年で結婚するだろ?



私:なほ
う〜...ん。分かんないですけど。




先輩
まぁ、どっちにしても結婚して、子どもが出来て、育休取って子育てして、あの先輩みたいにパートで職場復帰して、そうなったらもう普通、転職でとってくれるところなんてないだろ。

ここが最後の会社だよ。



私はぞっとした。




ーえ、私の人生そんな感じ?この世界がずっと続くってこと?




先輩
まぁ、普通そんなもんだろ。




先輩はあくびをしながら眠そうに前を向いたままそう言い放つ。



打ち合わせ終わりの、車の中だった。

外はもう暗くなっていて、慣れた田舎道とはいえ街灯が少なくて危ない。



運転は後輩の私がしていた。

暗がりの中、座席横に乗った先輩の、表情のないその横顔をそっと見る。





どうゆう思いで先輩は言ったのだろう。

きっと無意味なただの世間話だったのだろう。




でも、私の心臓はバクバク音を立てていた。





「この会社が最後だな」


「まぁ、普通そんなもんだろ。」




先輩の言葉が何かの呪文のように耳にのこる。


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