双子の姉なっちゃんの話【少し不思議な力を持った双子の姉妹が、600ドルとアメリカまでの片道切符だけを持って、"人生をかけた実験の旅"に出たおはなし】
私:なほ
まぁちゃん!!何かあったん!??
今私も、ちょうどまぁちゃんのこと考えてた!!
今私も、ちょうどまぁちゃんのこと考えてた!!
まぁちゃんの声は、何だかとてもいいものを運んで来てくれたような声だった。
そして感動で震えているようにも感じる。
電話越しからも伝わってきた。
私は何だか胸が高鳴った。
なんだか普通の電話じゃないことを感じていた。
満点の星空の下。そんなシチュエーションもなんだかぴったりだった。
そして第一声は、予想もしなかったこんな一言だった。
まぁちゃん
あのね、なっちゃん。最近ワクワクしてる?
ーーーえ…!
私は一瞬時間が止まったように感じた。
胸がドクンと鳴る。
まぁちゃんは、私の返事も聞かず続けた。
そしてまぁちゃんは提案をしたんだ。
それはこれから私たちの人生を大きく変える、いや、人生を本当の道へ戻す言葉となった。
まぁちゃん
大人になっても、ずっとワクワクして生きていいっていったら、どうする?
この時、小さい頃のまぁちゃんと毎日ワクワクしてた日々が
映像、匂い、感覚で身体の奥から湧いて来た。
毎日がキラキラしていた。
あの頃、今日誰に会うか、何をするか、いつもワクワクしていた。
布団に入ってからもいつまでも二人で話をした。満点の星空をみながら。
そう、私たちは大人になっても、こんな日が続くと思っていた。
ただ、毎日ワクワクして生きていきたかっただけだったんだ。
私がずっと足りないと思っていたのは
この“ワクワク”だったんだ…!
頭から本当に何かがパカーンと開いたみたいに、私の視界が開けてきた。
色んな感覚が一瞬で蘇った。
私:なほ
まぁちゃん!!!!!そう!!それ!!!!!!
私がずっと探してたこと!!!!!!
私がずっと探してたこと!!!!!!
身体中にあの懐かしい「ワクワク」した感覚が広がって、私は気づけば大号泣していた。
会社に入って一年半頑張ったけれど、違和感ばかりが大きくなること。
そんな自分をどうにかしたくて自己啓発やセミナーにたくさん通ったこと。
肩肘張って積み上げたプライドも、キャリアも、自分の足りない何かは埋められなかったこと。
受話器の向こうでウンウン頷きながらまぁちゃんは聞いてた。
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