【Part 3】 「26歳、職ナシ、彼女ナシ、実家暮らし男子が、とりあえず、統合失調症になってみた。」

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 石橋氏も臣下がやってきたと思ったのか、饒舌になっていた。ライブ以上に噛まなかった。


カオポイント石橋
「くわばらさんはね~。年下!年下狙ってください!」


 

カオポイント石橋
「大学の中でモテようと思っても無駄ですよ。大学でモテるやつの一人勝ちですからね」


 

カオポイント石橋
「バイトは、宅配ピザ屋が恋愛率高め」


 など、放送に乗っていない情報が、バンバン来て、最後に、


 

カオポイント石橋
「くわばらさんなら、大丈夫!」


 と、おっしゃってくれた。


 ホクホク顔で、駅まで帰ろうとすると、自分の名前を呼ぶ声が。


 「く~わばらさん!」


 後ろを振り返ると、石橋氏だった。


 こ、これが俗に言う、モテの極意!!


 

カオポイント石橋
「これから、何をするんですか~?」
くわばら
「あ、カラオケBOXで大喜利やるんです~」
カオポイント石橋
「へ~!変わったお趣味を持ってますね!」
くわばら
大喜利で卒論書こうと思ってるんで…
カオポイント石橋
へぇ~!すごいですね!うちの相方、「お墓」で卒論書きましたよ!
くわばら
えぇ!すごい!!


 




 馴れ馴れしすぎない、紳士的なトークに、 


 「あ、これ、俺が女だったら落ちてるな。」と、思った。


 石橋先生のおかげで、大学を卒業する前に卒業する事が出来た。


 石橋先生にこの事を報告すると、


 

カオポイント石橋
「えっ、マジで?!」


 と、目を丸くして驚いて、固く握手をしてださった。


 もう一つの卒業論文を提出したような気がした。人生において、大切な大切な。






・人見知りの鎧を脱ぎ棄てて


 とある番組で、「人見知り芸人」と言う企画が行われていた。


 それを見た視聴者のツイッターのつぶやきが興味深かった。


 「人見知りの人って、相手の目に映る自分を気にしているだけで、相手の事なんて、これっぽっちも考えてないんだ。」


 自分は、ハッとさせられた。


 そうか。大学一年の時に振られたあの子も、大学二年の時に振られたあの子も、自分の目に映る相手を見ようとはしていなかった。この子といる自分がカッコイイんだと、勘違いしていた。


 二十六歳を過ぎてわかる。「恋に恋するお年頃」ではないと。


 「立てば芍薬座れば牡丹、歩く姿は百合の花」という言葉があるように、そんな絶世の美女に出会わなくても、相手の事をちゃんと想える人に出会えるまで、自分のレベルをあげていく。それが重要だと感じた。


 それが、人見知りの鎧を外した自分の、新しい鎧だ。


 

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