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双子の姉なっちゃんの話③【少し不思議な力を持った双子の姉妹が、600ドルとアメリカまでの片道切符だけを持って、"人生をかけた実験の旅"に出たおはなし】

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前話: 双子の姉なっちゃんの話②【少し不思議な力を持った双子の姉妹が、600ドルとアメリカまでの片道切符だけを持って、"人生をかけた実験の旅"に出たおはなし】


これまでの話はこちら( 第1話第2話

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人生は大きな渦のようだ。


真ん中の中心に渦の流れは進んでいる。


そこからそれることもあるけど、それようとする力より真ん中に戻す力の方が大きい。


だから必ず私たちは真ん中に戻ってくる。


自分の真ん中に。


その場所は、自分にそして自分以外の全てのものに安心感が生まれる。

いちばん自然でムリがなく、だけど一番自分の力を発揮できる場所なんだ。


自分の真ん中から少しそれながら、外へ外へと泳いでいる時。


どんなにバタフライしても、クロールしても少しずつしか前に進まない。


だけど、泳いでいる時、泳いでいる本人は遠くまで進んでいる気がするんだ。


水が口に入り、足をつってはじめて気づく。


少ししか進んでなかったことを。

そして今真ん中から遠くにいることを。


そして、少し気づくんだ。


泳ぐのをやめて水の流れに身を任せたらうまくいくんじゃないかと。






【鬱宣告】


医者
あなた、あと1週間もすれば鬱になるわよ。




なほ
鬱…??



私は、とっさに言われた言葉にキョトンとした。




医者
このまま、今の仕事の仕方を続けたらね。




パタンと手元で読んでいた資料を閉じて、視線を私へ移して言った。

彼女は心配そうに、そして少し飽きれて私を見ていた。



目の前に座っている女性は、医者だった。



“産業医”といって、労働者が健康に働けるよう、指導や助言をする医師のことだそうだ。

月に1度、忙しく働く人が多い私の会社へ訪問に来ていたのだ。



細い華奢な身体のその女性は、まったく医者とは思えない可愛らしい人だった。




医者
全く…働きすぎよ。




私の回答したアンケートに目を通しながら、ため息まじりにもう一度私をみる。



診察前に私はアンケートに答えていた。



アンケートは、帰宅時間、睡眠時間、土日の過ごし方などの日常生活についての質問と、仕事で失敗したらあなたはどう思う?など心の状態についてのものだった。



そもそも、産業医の診察はみんなが受けるものではない。

著しく勤務時間が長い人か、自分で診察を希望した人が受けるのだ。



私は後者の方で、こんなに忙しくなる3ヶ月前、

足のむくみが気になってその相談のために診察を希望した。



だけど、すぐに仕事が忙しい時期に入り、産業医の訪問日程と何度も合わずに3ヶ月後の今日が診察の日となった。



今更3ヶ月前の足のむくみはもう今は気にならない。

ー今日の診察は何の意味もない。早く終わらせて次の打ち合わせの準備をしなければ。

そう思いながら診察に臨んでいた。



そんな意味もないと思って受けた診察で飛び込んで来た言葉が



「あと1週間もすれば鬱になるわよ。」だったのだ。




なほ
鬱…?先生、私、鬱なんかに…



ー鬱なんかにならないてすよ。


そう言いかけて、言葉が詰まっていた。

涙が溢れて言葉にならなかったのだ。



涙はもう止まらなくなっていた。


著者のShono Mahoさんに人生相談を申込む

双子の姉妹Naho Mahoで世界を旅しながら本当の人生を伝えています。

storys.jpで書いた話が2015年に出版され2019年にベストセラーとなりました。『あーす・じぷしー はじまりの物語(TOブックス)』韓国版も出版。

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みんなの読んで良かった!

読んで良かった

ストーリーを読んだ感想や、思い出したあなたのストーリーを教えてください。

Matsuoka Koyuki

私も信じる事を大切にします❗

田端 晶子

私もそうやって生きてもいいと素直に思えます♪ありがとう~

小泉 郁

読みました!私もなほさんとまほさんにお会いして話がしたいです。

Yuki Kishida

なほさんのお姉さんらしい、優しさや強さが素敵だと思いました^_^
  
素敵なストーリーをありがとうございます!

廣瀬 由季

まほさんのstoryと共に読み、自分の状況と重なる部分がたくさんあり、泣きながら読みました。
中心へ向かって流れに身を任せてみる希望が湧いてきました。
ありがとうございます。

Takahito Akagawa

勇気をもらえました。流れに委ねて生きてみます!

佐藤 一

今、貴方よりひどく、うつ&腰椎ヘルニアになって、心も身体も悲鳴を上げました。一生懸命になって頑張ってきて、やっと気がつきました。その時には、家族も離散し、今1人です。
力を抜いていきますね。何がしたいのか、貴方と同じでわからいけど、流れに身を任せてみようと思います。

泉 麻衣子

なんか自分と重なるところがあって、グッときました。ありがとう!

生野 真里

迷ったり悩んだり疲れた時は大分で骨休みして、また自分の道に進んだらいいけんね。

長瀬 浩代

道にそれても絶対中心に戻る。自分で変な概念を持たなければちゃんと戻れる。言葉にできないけど、感覚として掴めた感じです(^∇^)

町田 倫子

また朝から職場で、このストーリーを読んで涙でぐしゃぐしゃです。
なんて素敵な物語なんだろう。
なほちゃんの「自分の本当の気持ちに正直でいたい」という
熱さが伝わってきました。
あーすじぷしーの絆を象徴するような二つのリュック。
私も自分の中の渦へ、中心へ戻ってゆく旅に出る。
なんか、冒険者の気分です。


仲子 恭子

たくさんの勇気をもらったよ。
私も今、渦の中心に戻ろうとしてる。
どうなっちゃうか、わからないけど、委ねてみたい。
なっちゃん、ありがとう♡

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