行ったら楽しかったハンガリーの話 5

前話: 行ったら楽しかったハンガリーの話 4

ハンガリーの魅力について自己分析してみた。

実は、ハンガリー(ブダペスト)を旅先に選んだのは私なのですが、行くまで全く期待していませんでした。どうして、選んだのか・・・変な話ですよね。

私自身、海外旅行は数え切れないほどしています。旅行関係の仕事ではないのですが、両親が旅行好きだったことや外国語に嫌悪感がなかったことで、お金が貯まれば海外に出かけていました。年4回として、15年間で60回以上出国していることになります。これだけ行っていると南極を除くとメジャーな国で行っていないところは少なくなります。


旅行先の候補として「スウエーデン」「ニュージーランド」もあったのですが、連れが「雪が振るところは嫌」というので、スウエーデンはあきらめ、ニュージーランドは宿が取れず、断念。ハンガリーなどになりました。今となっては楽しんだので、ハンガリーでよかったと思います。

実際、ハンガリーに行こうとすると問題がありました。言葉、お金、習慣、治安、歴史、気候、宗教などわからないことだらけ。今はネットでほとんどの情報は取得できるのですが、ハンガリーに関しては少なく、商社の駐在員の現地通信まで読んでしまいました。

結局、観光場所が少ないのか日本人が興味を持ちそうなものが少ないのではないかという結論になりました。ブダとペストについて2回で説明が終わるくらい少ない。そうなんです。観光地ハンガリーの問題、それは、

日本人が好きそうな観光資源が少ない。

ハンガリーといえば、「温泉」なのですが、思ったほど日本人に人気がありません。温泉は、宮殿みたいな建物の中にあったりするので、スーパー銭湯好きに人気が出てもおかしくないのですが・・。この温泉でチェスをやっている写真もなんかすてきだと思うのですが、行ったことがある人は少ない。日本人が大好きな温泉ですが、ハンガリーの温泉が人気がない理由を人づてに聞いたのでお伝えします。


海外の温泉といえば、水着着用です。この点はよく知られています。ハンガリーでは混浴と男女別があるので、場所により裸もあるそうです。ただ、男性のみの場合、立ち位置により男性から声をかけられたりするそうです。あっ、やっぱりという展開です。混浴の場合、ボディタッチが多いそうです。セクハラといいたいところですが、場所柄、言えないそうです。また、洋服を脱ぐのでロッカーなどでの盗難が多いらしいです。治安が悪い?という意味で日本では流行しない理由が分かる気がします。

もっとも人気が出ない理由を突き止めました。この温泉、日本人には温度が低いんです。ガイドブックに書かれていませんが、40度未満。そのため、41度から42度を好む日本人には物足りないそうです。なんかもったいない観光資源です。

一応、世界遺産の街です。

ブダペストは世界遺産に登録されています。しかし、この街にしかないものというのがないんですよね。教会、国会議事堂、オペラ座、シナゴーク、中央市場、美術館、博物館はヨーロッパの都市に行けばだいたいあります。そのため、これ以外で特徴を出そうとするとすごく難しいのです。ブダペストにはドナウ川があるので、橋やドナウ川も観光資源になりますが、それは川がある場所はどこも同じです。そう、ブダペストには「世界遺産」を見たいということ動機以外に訪れる理由がないんです。

それでも、女性のブダペストリピート率は高い。

東京のハンガリーレストランで聞いた話によると「ブダペストを気に入った女性は、必ずもう一度行く」そうです。ブダペストで旅行に来ていた日本人にインタビューしたところ、口をそろえて「ウィーンよりプラハより、ブダペストが一番良い」と言っていました。ウィーン、プラハ、ブダペストの中で一番田舎だと思うのがブダペストなのですが、何が良かったのでしょうか?

私なりの結論ですが、他の都市に比べるとブダペストには、共産国家だった頃の名残があります。それが嫌だと感じる人もいますが、ところどころゆとりを感じるという意味で、30年前の日本っぽさを思い出す人もいるような気がします。

たとえば、包み紙とかやけに立派だったりします。ホテルのレシートを入れる封筒も上質な紙を使っていたり、スタート時間がオンタイムではなかったり、でも誰も怒っていないとか、自由経済の競争に慣れてしまった私たちが忘れてしまった「ゆとり」にほっとしたりします。そんなところが女性の人気が高い理由ではないかと思います。こういうのは、実際に行ってみないと分からない感覚です。そういう意味で、このタイミングでハンガリーに行けたのは良い経験になったと思います。

食事がおいしい

どんなにステキな観光地でも食事がまずいと評価が下がります。タヒチのことじゃありませんよ。ハンガリーは食事がおいしい。問題は、しょっぱいことと量が多いこと。そんな問題点があってもおいしいのです。ハンガリー料理については別回で紹介します。

日本人好みの観光地が少ないブダペストにあって、日本人の新名所になっているとも思われるのが、カフェ ジェルボー。当初、ハンガリーのカフェが「東京に初海外支店をつくった」と聞いて、なんの冗談かと思いました。ハンガリー人が「日本で人気?」と勘違いするくらい、日本人が来るそうです。

私は、時間の関係でカフェによる時間はなかったのですが、後で聞いたら、日本人観光客の3人に2人の割合でこちらのカフェに行ったそうです。行けばよかった。

理由はいくつかあるのですが、「広場に面していてとても入りやすい」「きれい」「喫茶だけでなく軽食も食べられる」「トイレもきれい」「日本人に慣れているので嫌な思いをしない」など良いこと尽くめ。これは新観光名所として認定してもよい気がします。

夜景がきれい

夜景は、ブダペストが一番力を入れているところと思われます。

街でも薬局以外、色の着いた電飾を禁止し、電球の色をそろえているようです。そのため、どこから見てもどこにいても夜景がきれいなのです。写真もきれいですが、実物はもっと広範囲に見えるので圧倒されます。ドナウ川から見るとまた違うように見えて感動するそうです。

夜景がきれいな場所は新婚旅行などのロマンティツクな旅にピッタリですが、個人的には新婚旅行は南の島がいいと思います。銀婚式とかそういう時に来ると記念になりそうです。

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