第11話 人生を変えた旅ペルーⅡ【少し不思議な力を持った双子の姉妹が、600ドルとアメリカまでの片道切符だけを持って、"人生をかけた実験の旅"に出たおはなし】
リョニーさんが、地図に書いたある場所を指差し言った。
聞きなれない単語に一瞬漢字が浮かばなかった。
しかもアメリカ人で狂言。占星術。
なにやらただ者ではない複雑さだ。
友人のマホさんが行くと、伝えておきますよ。
はい。と、今出来たばかりの地図を手渡される。
なんだかその地図を見ると、言いようのないワクワクがこみ上げてきた。
「ダンさん」と「その小さな村」の横に、ボールペンで☆印をつける。
そうして、私の次の行き先は決まったのだ。
目的地は、マチュピチュと、そして小さな村にいる「ダンさん」だった。
リョニーさんはまた深く優しく笑いかけてくれた。
リョニーさんは初めて来た時と同じように、暖かく送り出してくれた。
そして次の日、家族に挨拶をしてお世話になったリョニーさんの家を出発した。
リョニーさんの書いてくれた一枚の地図を頼りに、
私の一人旅が始まったのだ。
第6章 不思議な夢
リマから長距離バスに乗ってクスコへ行く。
そこでは、マチュピチュのチケットが買えるのだ。
クスコの街は、世界遺産に登録されてる程とてもキレイだと聞いていた。
バスではほぼ一日かかる。
1人、二階建てバスの一階に座っていた。
お客は少なく、バスの大きな窓の横は私の特等席だ。
大きな窓から見える景色がくるくると変わっていく。
それをひたすら眺めていた。
ペルーは砂漠からアマゾン、高地、様々な顔を持つ。
気候も気温も場所によって全然違うようだった。
バスの旅は、長い。
シートを思い切り倒して、
配られたブランケットをかける。
大きな窓からは、雲がかかった大きな空が見える。
バスの揺れに、いつの間にかうとうとと眠たくなった。
窓の外が、だんだんと建物が消え、砂漠のような景色に変わっていく。
眠気まなこの、夢のような気分で横目でそれを見ていた。
窓の外の色がなんだか変わっていくようだ。
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