【世界一可愛いおばあちゃんになったる宣言!】Baby Angel ♡ 赤ちゃん天使がくれた贈り物

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でも親の私たちが自覚しなければならないのは、

その自分の価値観を、子どもに押し付けることはできないのだ、ということ。



自分の価値観を押しつけて、人をしあわせにすることはできない。


私たちは、自分の信念を人に押し付けることなく、自分の信念に従い、

相手がその人自身の信念に従うことを受け入れるしかない。


それはたとえその相手が、自分の子どもであっても同じだ。


私たち、親ができるのは、子どもの氣持ちを尊重し、寄り添うことだ。


たとえ、それが私たちの価値観とは違っていたとしても。



私も答えが出ないまま、怖れに震える娘の氣持ちに寄り添うしかなかった。




娘は彼に妊娠したことを告げた。


すると、お前とは寄りをもどすつもりなどないし、

おろせ!さもなくば、養子に出せ!と怒鳴られたという。


とにかく、電話をしても、テキストでも、言葉の暴力状態。


娘は、

宿った命を殺す事はできない。

でも経済的にもひとりで育てられない。

養子に出すしか無い。

と言い始めた。


私は、

養子に出すなんて、そんなことはあり得ない。

その子は私の孫でもあるんだから!

自分で育てる氣持ちがないなら、産まないで!

準備ができたら、また戻って来てくれるから!

と言ってしまった。


二人で泣いた。


大丈夫、産んだら一緒に育てよう!と言ってあげたかった。

でもね、正直、手放しでは言えなかった。


私の彼からのプレッシャーもあった。

彼にも私を失ってしまうという怖れがあった。

私が娘と孫にかかりっきりになってしまえば、彼の居場所はなくなる。

彼がそう想ったのも無理は無い。

そうなる可能性を私自身、否定することは出来なかったから。



私は自分をひどい母親だと想った。


でも、私も自分の幸せが崩れるのは怖かった。


私の彼は子どもを育てた事が無い。

他のことにはとても理解のある人だけれど

子育てになるとまるで理解がない。


そうなるなら、僕たちの関係は終わりになるだろう、と言われた。


その時、ああ、この人が子ども好きの人だったら

どんなに良かったろう、

正直、そう想ってしまった。




こういう時、人間というのはなんともろいものか、と想う。


「こうだったら」


「あの時、ああしていたら」


ないものねだりのオンパレードになり、現実逃避をはじめる。


私の中には、不安と怖れが渦巻いていた。



ああ、私、犠牲者意識に陥ろうとしているな・・・



そう気づいた私は、独り言を言いながら、ひとり、家の近所を歩きまわった。




ココのことは絶対に見捨てられない。

ココが出産するのであれば、私は彼女をひきとることになるだろう。

だとしたら、彼は出て行くのだろうか。



ココはまだ22歳なのに

シングルマザーになっちゃうの?



赤ちゃん天使さん、一度、お空に戻って

ココの準備が出来たら来てくれない?



お願い!

ココを助けてあげて!

私も助けて!



頭がぐるぐるして来た。



運命の川の流れが

目の前で何本も分かれている。


この流れを選べばこうなるんじゃないか・・・

あの流れを選べばこうなるんじゃないか・・・


現実ではない想像を元に、どう転んでも大変な状況しか見えてこない。




その時、夕焼けの光が射して来て

セドナのレッドロックを輝かせた。





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