不甲斐ない自分にサヨナラ

突然ですが、「自分を変えたい」と思ったことはありますか?

それまでの不甲斐ない自分・情けない自分とおさらばするには、相当ショックな出来事や覚悟がないと出来ないものです。

「変わりたい」と思ってはいても、実際に自分を変えるのは、案外難しいものです。
今日は、私が、それまでの自分とサヨナラできた出来事をお話ししたいと思います。


高校3年生の時、早稲田を目指して受験勉強をしていました。社会の選択科目は、「政治・経済」。苦手だった世界史から高3の夏休み明けに切り替えたのですが、その面白さにのめりこみ、9月の模試では偏差値が60を超え、その後は長野県でトップの成績をとったこともありました。

この結果に私は天狗になってしまい、足元を固める勉強、つまり基礎事項の徹底暗記を怠るようになりました。換言すれば、“背伸びをした勉強”をするようになったのです。「早稲田=難問」という等式が頭から離れず、基礎を無視して、やたらと難しい問題集に手を出し、勉強をした気分になっていたのです。

「政治・経済」の表面的な知識は培われつつあったので、問題集や過去問を解いていても「参考書の○○ページの左上部に書いてあるな」ということは分かるのです。しかし、そこで徹底暗記をせず理解するだけで満足していた自分。その代償はあまりにも高くつきました。

忘れもしない1990年2月21日。第一志望の早稲田大学政治経済学部の入試当日。どんな難問がでるかワクワクしながら「政治・経済」の問題を解き始めると・・・。すべて、見たことがある、基本的な問題だったのです。

・中小企業基本法による中小企業の定義は?
・景気循環の3つの周期は?
・個人の貯蓄手段は?

などなど・・・。

しかし、心の中では「しまった~!」と叫んでいました。どの問題も、参考書のどこに書いてあるか分かるのです。しかし徹底暗記が出来ていなかったため、確実に解答できない。全く分からない問題なら諦めがつくのに・・・。

人生でこんなにも悔しく、やり場のない怒りを感じたのは初めてでした。勉強をなめていた自分、辛く基本を固める勉強、つまり“徹底暗記”を怠っていた自分・・・。

受験後、宿泊していたビジネスホテルの自室に帰ってきた私は、不甲斐ない自分に対する怒りを抑えきれず、「畜生、ふざけんな!俺は何をやってんだ!」と怒声をあげながら、「政治・経済」の問題用紙を、床に破り捨てたのです。

当然の受験結果ですが、早稲田のみならず、明治・学習院・中央と受験したすべての大学を落ち、浪人する羽目になりました。

それ以来、私の勉強に対する姿勢は変わりました。「この世に応用問題や難問などは存在しない。応用力とは基本を徹底的に追求できる力だ」と・・・。

暗記が曖昧な箇所は、“早稲田激出!”などとタイトルをつけて紙に書き出して壁に貼り、常に目にするようにしました。それでも覚えられないところは、書きなぐりました。

そのような勉強を続けた結果、「政治・経済」はいつの間にか偏差値が80を超え、全国1位をとるまでになったのです。

 

あの時破られた問題用紙は、不甲斐ない自分を示す証拠として、25年以上経った今でも大切にとってあります。


基本が無ければ何も生まれません。勉強においては、基本=徹底暗記です。

英語ができるようになりたいと勉強されている方、もしくは大学受験生の皆さん、何度も目にして「あ~、あれね。分かるよ!」とは言いつつも、暗記があやふやで、自信がもてない箇所や単元はありませんか?

自動詞のlie、他動詞のlay の過去形・過去分詞形・現在分詞形を自信をもってスペリングできますか?発音できますか?

「respective, respectable,respectful」、「imaginary, imaginative,imaginable」、「industrial, industrious」のそれぞれの意味の区別は大丈夫ですか?

It seems that he studied hard.
を、He を主語にして書き換えられますか?

一度やった、もしくは何度も問題集や模試で目にしたことのある問題で、見れば分かるけれども自信がない箇所をつぶしていかないと進歩はありません。当然のことながら、本番では参考書は見れないのですから・・・。各教科とも、基本にしている参考書の見直し、受験した模試の復習、解いた過去問の復習を何度もやることです。

「もう理解できて、暗記できてるよ!」というかもしれません。それでもいいのです。分かっていることを何回も繰り返す。そうすることで知識が無意識のものになり、どんな状況でも確実に使えるようになるからです。大学受験、緊張しますよ。人生がかかっているのですから。無意識下にない知識は、砂上の楼閣です。ちょっとした状況の変化で、その知識は頭の中から抜けてしまうかもしれません。英語で言うところのgo blank です。

次から次へと新しい参考書や問題集に手を出してしまい、穴を埋める勉強を疎かにすると、浪人は必至です。


私と同じ過ちを犯したいですか?それとも、不甲斐ない自分にサヨナラを言いますか?

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