若かりし頃の詩篇ストーリー

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その後上司が彼に言った

「おい、お前。どこを探しているんだ?

さては、買い物一つできないんだな。」

続けて上司は言う

「ところで電話はどこだ?」

彼は言った

「自分では分からない」

夜が近付き、上司は言う

「疲れてるようだな。

今日はもうおしまいだ。

家でおとなしくしてろ。」

上司は心配して言う

「一人で帰れるか?」

彼は絞り出すように言う

「自分では分からない」

ちょうどその時、

救急車のサイレンが鳴り響いた

彼は

自分のことが

自分で分からなくなっていた

サイレンの響く車の中で

彼はすべてが終わったことに気付いた

疲れてすぎていることに気付いた

彼はリタイヤして

どこかホッとした

詩・私の生き方を認め給え

苦労もしたけど

この頃うまくいっている

社会に認められたい

「そんな生き方もアリかな」

その程度でいいので

私を認めて下さい

「あなたって素敵な生き方ね。」

「自由で幸せで温かくて

愛されて・・・」

そんな夢の中の理解者

私の生き方を認めてください

ただただ自由が好きなだけなんです

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