工業高校生が一念発起して宇宙物理学者を目指した話 プロローグ
キッカケはありふれたことだった。
その日、僕は暇を持て余し何気無くテレビをつけた。
たしか、太陽系外惑星を発見した経緯を説明した番組だった。
恒星の光の周期的な変化から計算によってその周りを回る惑星の大きさ、質量、密度などを割り出す。たった 10000分の1という光の変化から惑星の詳細な情報を読み取るのだ。
望遠鏡を駆使しても見ることのできない世界を、僅かな情報と数式だけであらわす。この事に、僕は衝撃を受けたことを覚えている。
そして、自分も目に見えない程遠くにある物を数式を駆使して手に入れたいと思った。
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