地元から一歩も出たくなかった私が石垣島への移住きっかけに人生が様変わりした話

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私はこの小さな島に、ここにいる数人しか知り合いがいない。


寮は共有スペースなども特にない完全個室マンション型だったので、

住んでる人は同じ職場ではあるが、出勤時間はみんなバラバラ。

実際お隣にご挨拶に行っても誰も出てこなかった。


焦っても仕方ないけどさみしい。

その日の日記にはこう書いてあった。


わたし
久しぶりに(ゲストハウスで)お兄ちゃんとダンナさんに会えた~♡知ってる人に会えて、ほんっとに心から嬉しかった♪

しかも今泊まってるお客さんまで私の相手をしてくれて…消灯時間までた~っぷりゆんたくさせていただきました♡

そしたらなんか、すっごいほっとして、ちょっと泣いた………笑

自分がどんだけひとりじゃいられないのか思い知った石垣島一日目。

ほろ苦い。

でもあったかい。

ちょっと外にでて空を見あげたら、読んで字のごとく満天の星空がひろがってた。

昼間はさんごの海もすぐ近く。

やっぱりここがステキなとこにかわりはない。

一年はがんばる。

できる。

なんでも経験。

ツライサミシイのあとには絶対人のあたたかさを感じられる。

そういう人がいるしあわせ♡

生活は修行。
がんばれじぶん。

次の日からいよいよ出勤です。頑張って友達をつくろう!!


2。出勤


配属部署は島の結婚式に携わりたい。という私の希望で「宴会」。

ここでとんだ誤算があった。

女の子がいない。


しかもほぼ全員が島んちゅ(石垣島出身)の男性だった。

しょっぱなからハードルが高い。


部署が違うとなかなか友達をつくりにくい。

しかも島んちゅ男子はかなりのシャイボーイだ。

打ち解けるには時間がかかる。


私の予想では内地からの女子はここに移住してる時点でかなり私と価値観が近いはずだから、

出会えたらすぐに仲良くなれる自信があった。

なのに、その前に出会えないって・・・泣。

 

どうやらレストラン配属だったら女の子もいっぱいいたらしい。

そんな中、日本にあの大事件が起きた。

 

3。発熱


東日本大震災。

私が島に着いてすぐのことだった。島は全く地震の影響を受けず、その日の宴会の準備をしていた。


そんな時、職場の偉い人が

偉い人
東北で大きな地震があったらしい。

と、伝えに来てくれた。

偉い人
山崎さん、新潟だよね?
ご家族は大丈夫?


そんなん知らん。


家族とこんなに離れて暮らすのは初めてだ。心臓がドキドキする。

上司に促されて携帯を確認すると、すでに母親から連絡が来ていた。


東北で大きい地震があったけど、
とりあえず新潟は大丈夫です。
まみのいる石垣島には今津波警報が出ています。
気をつけていてください。


その日家に帰って早速テレビをつけると、地震情報一色だった。

私は次の日、39.3度の高熱を出し、まだ新しい保険証も出ていないのに病院へ行くはめになった。


友達は、まだいない。

一人暮らしの病気はとてもしんどいものだった。

 

4。初めての友達


しばらく女の子の友達はできなかった。

が、そのうちたまに「レストラン」へヘルプで行くことがあった。


その時、同じ新潟出身の女の子がいることを小耳に挟んでいたが、

すごいタイミング悪くその子は帰省していた。。。

 

待つこと一週間。ようやくその子が島に帰ってきた!

その子の名前は「ゆかちゃん」。私より10近く若い、お酒が大好きなキュートな女の子だった。

やがて帰りにロッカーで偶然一緒になったゆかちゃんが


ゆかちゃん
これからおうちであめきさんと
イタリア会(という名の宅飲み)やりますけど、
一緒に飲みませんか〜?

と、誘ってくれた。

わたし
・・・!!!も、もちろん行きます!!!
(泣いてもいいですか。←心の声)


石垣島で、初めて女の子の友達ができた瞬間だった。

おめでとう私!!!!!


5。楽しい島ライフ


友達ができてからというもの、私の島ライフは本当に本当に楽しいものになった。

芋づる式に新しい友達ができる。

沖縄は「いちゃりばちょーでー」文化がある。一度会ったら皆兄弟マインドだ。

 

勤務時間、配属部署を超えて、友達がどんどん増えていって、

仕事の休みの日は海にドライブ、離島巡り、プチ旅行、宅飲み、BBQ、三線、お散歩・・・

寝る間も惜しんでありとあらゆる楽しいことをいっぱいした。


昼間はエメラルドグリーンの海が目の前に広がり、

そこまでの道のりにはハイビスカスやブーゲンビリアなど、カラフルな南国の花が咲き誇る。


日本のどこよりも遅い日没。島のはしっこまで行って見る夕日は絶景だった。

夜には天然プラネタリウムのような星空が広がる。じっと見てると流れ星がしゅっと降ってくる。


まさに、石垣島は楽園だった。



しばらく住んでいると、私は島に暮らす人と、

私たち内地(本土)に暮らす人とのライフスタイルの違いに気づくことになる。


【またこの店開いてないよ!編】



1。不定休


島には定休日がないお店が多い。

ゲストハウスなどに限っては、オフシーズンになるとオーナー家族は3ヶ月海外旅行に出たりする。

ある時目に入った看板に、私は衝撃を受けた。

 

OPEN   あさから

CLOSE   にちぼつ

CLOSED   つかれたとき 

 

今となってはどこの看板か思い出せないけど、

そのくらい内容にインパクトがあった。


わたし
まじか!!


世間一般に日本人は真面目すぎるとよく言われるものだが、

同じ日本にこんな自由に生きている人がいるんだ!!!


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