「赤沼」

赤沼。
中野ダムの遥か上流にある、ダムの源流と言われているところだ。
私が高校生の時に、オフロードバイクで二度ほど行った事がある。
龍神様を祀った神道の一種で、ダムの下には神社もあり、お守りの類も売っていたはずだ。
信者の人たちは牛の刻参りという、七月七日の午前二時に合わせてお酒と卵を持ち、白装束で歩いてお参りするという。
といっても、相当な距離だ。
定かではないが、中野ダム湖面(上りきったところ)から、バイクでも20 分はかかるはず。
よくぞまぁ…。
私は興味本位で行っただけだったが、その風景は絵に描いたように幻想的。
人があまり足を踏み入れていないというのもあるが、自然にできた自然の造形がそのままだ。
湧き水が半端じゃない量で湧き出ていて、軽く硫黄のにおいがする。
そのためか、小さなその沼の周りには特殊なコケ類しか無く、樹は生えていない。
まるでオアシスか何かのようだ。
泉質のためか、生き物はいっさい生息している様子は無く、倒木も腐ることなくそのままの形で底に沈んでいる。
実際にはかなり水深があると思われるが、水の透明度がこれまた半端じゃない。
と、ここまでは自然の神秘を堪能できるのだが、
ふと、後ろを振り返ると卒塔婆が数十本、消えたろうそくが数十本、朽ちかけた小屋の中には、古
びた布団と太鼓、銅鑼、酒、その他神具。
昔、この沼に龍神様の伝説があったらしい。
今は、道路が未整備でバイクでも四輪駆動車でも行くことは難しいらしいが、山頂の雪が融けたこ
ろにいっちょ行ってみるかな。

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