3、専業主婦が、目指してないのに何故かタロット占い師になり、それを受け入れるまでの体験談(コールセンターSV時代)

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アメリカから帰国、とにかく働かないと・・・

日本の外で、実家以外の家庭での生活を初体験し、多くのことを学んだホームステイでした。

たくさんの方に親切にしていただいて、楽しかったけれど、同時に、あれこれ怒ったり、自業自得で傷ついていた私・・・(苦笑)


アメリカで1年近く家事手伝い状態でいたのに、実家に戻っても何もしないのはマズい・・・と思い、すぐに働くつもりでしたが、「この仕事がしたい!」と強く思う職業はありませんでした。

とりあえず、やっぱり接客が得意な気がしたので、接客業の最高峰はホテルかな?と思い(安直)、ホテルの求人を探して履歴書を送って見ましたが、どこも書類だけで落ちました。(当然と言えば当然、苦笑)


そして、とにかく何か繋ぎで・・・

と、たまたま目に止まったコールセンターのアルバイトに応募しました。


ステイタスやらブランドイメージやらを大切にしている外資系クレジットカード会社のコールセンターでした。そのブランドイメージを守るために、最初の研修に時間をかけて、電話応対の基礎や感じの良いセールストークのスキルをしっかりと教えてくれました。


そのアルバイト先では、同期入社が10人ほどいて、その中のひとりに、飛びきりおしゃれな女子がいました。初日から「うわっ!おしゃれなブーツ履いてる~。」と、目が釘付けだった私。


彼女は何やら、自分ひとりで小さな雑誌を作っていると言い、その雑誌の取材や、書き物のために、フルタイムでは働けないとのこと。


取材旅行にも行きたいので、来月の○日~○日まで休みが欲しい、今後もそういう事情があるけど了承して欲しい、と。


相変わらず、上の言うことは絶対!な体育会系スタンスが残っていた私には、アルバイトとはいえ入社早々に自分の希望をはっきり主張する彼女が、とても非常識に見えました。


それに、自分や他の同僚は、「今すぐにでももっと給料の高い会社を見つけなきゃ!このバイトはとりあえずの繋ぎ。少しでも高給で、正社員で働いて、一人前の社会人にならなければ!」

と思っていました。


それを目指すのが当然と思っていたので、

「ひとりで雑誌作ってるって何??それじゃ食べていけないよね?」と。


彼女は、いつもおしゃれで、持ち物にもこだわりがある様子で、話の内容から、実家もとてもハイセンスで裕福な家庭のようだったので、

「お嬢様はのん気でいいよねー。」

と、羨ましいのと、けしからん!というような批判的な気持ちでした。


その彼女は、数年後にそのお洒落で丁寧な暮らしぶりについて本を出版しました。

そして、今ではナチュラル系のおしゃれ雑誌にちょこちょこと登場したり、毎年数冊の本を出版するような人気のエッセイストになりました。


当時の私にはまだ分からなかったけど、

彼女は、ただの「のん気なお嬢様」だったのではなく、目先の収入にこだわらず、しっかりと自分のヴィジョンを持って、自分の強みを見極めて、リスクも含めて真摯に仕事と向き合ってきたのです。


本当にやりたいことを仕事にするという生き方を、無言で教えて貰いました。



そんな同僚と共に、コールセンターでのアルバイトを続け、半年くらいの頃、求人誌をチェックしていると、某人材派遣会社が出しているコールセンターSVの求人を発見。

(SVとは、テレオペレーター達のリーダー的存在のことです)


学歴、資格不問な割に、お給料は良く、今のアルバイトの経験が活かせるし、派遣業界って、これからの業種という感じで面白いかも!?と、応募したところ、あっさりと採用されました。

2000年の春、27歳になっていました。



コールセンターへ出陣!陣取り合戦の始まり

アメリカから帰国後、某外資系クレジットカードのコールセンターで、半年のアルバイト生活を経て、

某派遣会社の契約社員として就職することになりました。


派遣会社に派遣スタッフとして登録したのでは無く、契約社員としての採用でした。どんな要員で採用されたのかと言うと、派遣先で働く派遣スタッフ達の「まとめ役」みたいな形で、派遣先で一緒に働くSVというお仕事です。


まだ自社の派遣スタッフを使っていない企業へのセールスとして、

「わが社の派遣スタッフをたくさん使いませんか?

わが社のスタッフをまとめて使ってくれるなら、社員もお付けしますよ。

新人スタッフの研修、勤務中のフォロー、シフト管理、お悩み相談など、

いわゆる「面倒なこと」はこちらの社員(SVと呼ばれてました)が引き受けますから♪

この部門のお仕事、当社に丸ごと任せませんか?」

という方法での新規開拓が流行っていたようです。

その派遣会社では、SVという人材をせっせと増やしている時代でした。


私は、某外資系クレジットカード会社のオペレーターをやっていた、という経験(たった半年のバイトだけど)があったので、某銀行系クレジットカード会社のコールセンターにSVとして配属されることになりました。


同業種とは言え、そのクライアント企業のことは何も知らない訳ですから、最初から新人の研修などは任せて貰える訳もないんですが、とりあえず「できます!」って言うって感じで(笑)。


まずは現場に普通の派遣スタッフと同じように入り、そのコールセンターの仕事内容を教えて貰って、テレオペレーターとして働くことに。

その仕事ぶりによって、今後SVとして仕事を任せられるのか?とりあえずお試しで、という感じのスタートとなりました。


もし、任せても大丈夫と認められれば、自社の派遣スタッフをどんどん増やすことができます。

新人の研修や、シフト管理や、業務中の細かいフォローなどは、その企業にとっては面倒な仕事なので、それを丸ごと引き受けてくれるなら、他の派遣会社よりお宅の派遣スタッフを頼むよ~となるからです。


今は0人の自社派遣スタッフが、自分の頑張り次第でどんどん増える可能性がある!

というのは、とてもやり甲斐を感じる状況でした。


洋服屋で働いていた時と同じように、「売上を上げる!」というような分かりやすい目標があると頑張るんですよね。そのコールセンター内の、陣取り合戦が始まるような気持ちでした。

当時は知りませんでしたが、私の生年月日を占星術で見ると、どれも「目標がはっきりしてると頑張る」っていうタイプなのです。


当時の私には、直前に他のカード会社でのアルバイトで、どこに出ても恥ずかしくない電話応対スキルを仕込まれた、という自信があったので、新しい現場の仕事にも最初から余裕の気持ちで臨むことが出来ました。あのステイタス重視の外資系カード会社の研修担当者様様です。Kさん、感謝してます!


ここで、テレオペレーターとしてちゃんと認められると、SVの仕事を任せて貰えるようになる。

SVになったら、今の研修とは別に、こんな時間割でこんな研修をやれば、もっと短時間で新人をデビューさせることが出来るって提案しよう!

もっと感じの良い応対のために、こんな部分の改善も提案できる!

新しくパートさんを採用してこんなシフトを組んだら、もっと応答率が上がる!

そうなったら、あっちのグループの仕事も陣取れちゃうかも!?

などと、今後の展開を想像して、したたかに作戦を練っていました。

信頼と情報を得るために、色んな方と積極的にお話しして、ヤル気のある姿をアピールしたりして。




そうして、前職でのスキルと腹黒い作戦のお陰で、SVとして、新しいチームを作らせて貰えることになりました。

新人研修やらシフト管理やら、あれこれ提案しながら新しいことをやらせてもらえるようになると、派遣スタッフの数が増えたり、オペレーターの応対スキルで高い評価点を付けてもらえたり、スタッフの定着率が上がったり、いろんな頑張りが、数字で出て評価されるので、とても分かりやすくてやり甲斐がありました。

1年後には、契約社員から正社員へ登用されて、ますますヤル気満々でした。



仕事の裏の恋愛事情

あのアメリカ行きを決意させた、当時は破局していた彼と、帰国後にまた付き合い始め、また別れたりを繰り返していました。SVに転職した時には、その彼と、うまくいったりいかなかったりの末期でした。


別れて、寂しくて、他の人とデートしたりしてみるものの、その彼と目の前の人とを比べて、ここがダメだの、彼の方が面白かっただの、足りないところを数え上げていました。


そして、また彼とヨリを戻すものの、結局うまくいかない原因はある訳で、彼もけっこう精神的に不安定だったりして、また別れたり、くっついたり・・・グダグダした時期が続いていたのです。


でも、やっぱり駄目だ・・・

この人との将来は無い・・・

こんなに好きだけど、これだけ長年(7年以上)頑張ったけど、

結局うまくいかないんだから、私は、もう誰とも結婚できないのかもしれない。


そんな心境で、本当にお別れすることになりました。

ああ、当時の私と彼に、タロットでセラピーをやってあげたい・・・(遠い目)


そういう訳で、長年付き合った彼のことやら、彼とうまくいかない腹いせ(?)に、ちょっとお付き合いした人やら、アメリカで出会った人やらのことが、あれこれトラウマとなり、自分を責め、


「もう恋愛はいいや・・・。」と、仙人状態に。


それに加え、私は三姉妹の三女で、姉二人は既に結婚していたので、もし一生独身なら、自分でしっかり食べて行かないといけないし、姉二人はもうお嫁に行っちゃったのだから、私が両親の面倒をみる覚悟をしなければ!

と、腹をくくって転職した、という側面もありました。

腹をくくっていたからこそ、SVの仕事に前向きに取り組めた、ということもありました。

もう、ここでやるしかないのだ!ここで認められて正社員にならなければ!という感じで。


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