【第1話】〜生きようと決めて1年間闘い続けたら、過去がすべて今に繋がっていた話〜

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前話: 【最終話】『僕の宝物』〜死に場所を探して11日間歩き続けたら、どんなものよりも大切な宝物を見付けた話〜


あとは眠れればいいだけ!




そんなん日中体を動かせば眠れるぜ!




うつ病なんか治っちゃうぜ!




僕はやっぱりすげぇぜ!!




とまた得意な気分になった。




次のステージへ。



しかし僕には、解決しなければならない問題があった。




休職中の仕事だ。




復帰するか、退職するか。




このとき、休職してから3ヶ月が経とうとしており、


上司から、どっちにするのか選択を迫られていた。




今だから言えるが、たった3ヶ月で決断を迫るのは、非常に酷な話だと思う。


うつ病は、休めば治るなんてそんな生易しいもんじゃない。




言葉には出されていないが、上司からの話は、退職勧告だったのだと思う。





仕事を辞めれば、収入源が無くなる。



社会的にも無職になる。



世間的には、ダメ人間と見なされる。




しかし、




復帰すれば、必ずまたぶり返す。




いずれ復帰出来たとしても、今はまだその状態じゃない。




ましてや、次の月からは年末に入り、繁忙期が始まる。




今、復帰なんて出来やしない。






喫茶店で上司にこう言われた。






「坂内の気持ちを聞かせてくれ。」






僕はその場でこう答えた。






「辞めます。」と。






家に帰ってから、退職願を書いた。




会社に最後の挨拶に行きます。と言ったが、断られた。




気を使ってのことなのかもしれないが、


3ヶ月休んだ末に退職する奴なんてどうでもいいことなんだろう。

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