生まれ変わったら『絶対に男になりたい』と30年間思い続けた“専業主婦”が女の世界に飛び込んだ理由 〜キッカケはある日、突然に〜

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この話は、生まれ変わったら絶対に男になりたいと思っていた友達"Mさん”の話。
初めて2人でしゃべったのは、森の中のテント。その日はそこで二人で寝ました。

この不思議な出会いから始まったストーリーは、やがてMさんを暗い海の底へと
潜らせることになるのですが。。。

私は女の世界が嫌いだ



「生まれ変わったら、絶対に男になりたい」

それは、わたしがずっと思っていたことだった。


女の世界が嫌いだ。


表面上仲良くしていても、裏で悪口をいい。

嘗め回すように人を見ては、無意識にマウンティングする。
褒めるときの白々しさが嫌いだった。

その言葉には裏があるだろ?
ヲイヲイ、男に上目使いすれば何でもモノが通ると思ってないか?


ふざけんな。

挙句の果てに、やつらはひがむ。


「なぜあなたが結婚できるのよ」


といわれたとき、こんな馬鹿な女どもと付き合ってられるか!!
と思ったのは今でもおぼえている。



女性が嫌いだった。苦手だった。
オンナオンナしてる人とか、もう意味わからない。

何かの決断も えー わかんない。。。 
とか言っている時とかマジでイライラした。


職場でも、女性とのかかわりは極力避けていた。男性といるほうが気が楽だった。


だから結婚できたのだろうか?それはわからない。


正直、わたしはファッションやかわいいものにそこまで興味はない。
スカート?履かない。寒いし。。。
太い足晒すこともなかろう?ヒール?沢山歩けないから嫌い。。。。


女性と話すときはできるだけ女らしさは出さないようにした。
ギャグをいい、できるだけ中性的にいようとした。
そうすればやり過ごすことができるから。


派閥とかにも入りたくなかった。


コイツは対象外、そう思わせておけば楽だったから。




わたしのあだ名は、きんちゃんだった。


小学校6年生のときに、初恋の男の子に「金太郎に似てるな(笑)」
と笑われてつけられたのが始まりだった。



侮辱のように聞こえるけれども、
きんちゃんでいることはわたしにとっては気楽だった。

ギャグをいい、中性的でいられ、女として交わる必要がなかったからだ。


ただ、女性のみならず、人に対して心を開いていたか?

というと、そうでもなかった。人を信頼するというのが出来てなかった。


わたしは1人が好きだった。
いや、仲間で「ワー!」とか意味わかんないし。ご飯も1人が好きだ。


買い物も1人が好きだ。旅行も、1人が好きだ。



仲間がいないと、なんも出来ないんでしょ?


本当はそうやって、人を見下しているわたしがいた。




わたしが一番嫌いな女

そうやって、女性であることを見ようとしてこなかったわたしに転機が訪れる。


ずっと小さい頃から夢見ていた。
東海道五十三次を歩く、東海道ウルトラマラニックに出たときのこと。
東海道ウルトラマラニックは2000年の歴史ある『東海道』550kmを10日間で走破する大会です)


わたしは小田原から箱根を行くステージから、参加をした。
ちょうどその夜から女性が1人参加することになった。


その人の名前は山口友里恵さんといった。


あだなは「ゆりっぺ」と呼ばれていた。


見るからにわたしが苦手なタイプだ。。。

見るからに THE女!! って感じだった。




その日は箱根の山を越えた日。

とても疲れてるのに、余計神経使うタイプの女性はしんどい。。。


しかも同じテントで“二人きりで”寝泊りすることになった。


マジしんど!!!と思った。



翌日、前日の疲れでダウンしていたわたしは道半ばでリタイヤした。



主催の阪本さんが運転する救護車両の中から、ゆりっぺ嬢の活躍を見ていた。


ゆりっぺ嬢は、女性らしさを保ちながら
ニコニコしながら走っていた。



普段走ったことないとか言ってたけど、スゴイなぁ。。。


まぁ、苦手だけど。。。
自分とは人種が違うんだな。。。。


そんな考えで彼女を見ていた。


終わってから、フェイスブックでも彼女と繋がった。



なんか女性性コミュニティ?やってるらしいけど。。。
女性しかいないのか???
うわーなんかキラキラしちゃってるわ。。。





苦手。やっぱり無理。。。


そんな感じの、最悪な印象の出会いが私の物語の始まりでした。





10年間女子校にいた人から言われた一言


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