極楽からどん底へ、それから…

2014年の事だ。

体を壊し何度か入院して手術をした。

脾臓を摘出したりそれと同時に膵臓の一部も切り取られた。

以前に胆嚢を摘出する手術を受けた時のように気楽に考えていたんだがちょいと違った。

かなりへービーな手術となった。

手術後にICUに運ばれ麻薬の痛み止めを投薬され続ける事になる程キツイ手術だった。

普通病棟に戻った後も麻薬は投与され続け錯乱した俺は体の管をひん抜いたようだ。

なんとか退院したものの術後の予後が悪く何度か入院する羽目になる。

もう痛み止めと睡眠薬などでメチャクチャだったのかもしれない。

食道から体内部に入っていた管を抜く日の前日、きっと無意識にそれを拒否していたのかもしれない。

普段と同じように睡眠薬で眠りについたんだが暗い内に目が覚めた…だと思うがトイレに行くのが面倒でそのまま部屋で用を足してしまった。だんだん正気に戻ったが全然睡眠薬は抜けてなく朦朧としていた。

汚れた部屋をなんとかしなければとは思うものの思うように動けない、何故だかガスが付かない。冬だったので何とか風呂でガスを使いたかったんだが点かない。外はまだ暗い、それくらいは理解できた。

104に電話してガス屋の電話番号を聞いたがメモができない。必死にメモに書くのだが電話を切って見ると読めない。それほどいかれていた。もしかしてこれは幻覚なんかではなく俺は死んでしまったのかと思った。全然夜は開けないし(すごく時間がたった気がするのにだ)

ガスも普段だったら自力で点けられたはずだと思う。

もうどうにでもなれと思いそのまま眠る事にした。朦朧としながらもしかすっと本当に俺は死んだしまったのかと思っていた。

が、そんな浅い睡眠の後ようやく外が明るくなってきた。

迷惑かとも思ったが自力ではまだどうしようもないのでお向かいの人にガスやさんに連絡して欲しいとお願いした。以前にお向かいさんは雪の日僕の部屋の外にあるスコップを勝手に使っていたらしく後でそんな話をされたが別に僕は気にしなかったしいいご近所さんだと思っていた。ちょっと怪しい夫婦だったけどね。お向かいさんはそんなこんなで僕より後に引っ越してきたんで以前か何かと世話をしてあげていたんでたまには困った時のお願いくらいいいだろうと思いピンポンした。

それがすべての間違いの始まりだった…確かにガスやさんは来てくれたがその後にとんでもない来客が来た。

警察官だった。

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