62人生の岐路 / 父、私を許すか?

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次話: 63人生の岐路 / 父、彼と会う


静岡に帰った日。

とにかく、緊張で夜が来るのが怖かった。


父がもうすぐ帰ってくる…。

もうすぐ帰ってくる…。 そう思うだけで鼓動が早くなった。


父が夜ごはんを食べている時は自分の部屋にこもっていた。

ごはんを食べず、またどこかに行ってしまうのだけは母としても避けたかったからだ。


刻一刻とその時は近づき。


母が「お父さんが自分の部屋に行った」と教えてくれ、何度も深呼吸をして父の部屋に向かいました。


母は優しい。

どんな言葉を浴びるか分かっているのに私のために付いてきてくれた。

たぶん、私だけだとまともに話をしてくれないのを分かっていたからだ。


階段をのぼる足が震えていた。


父の扉を開けて。

父が振り返り、私の顔を見た瞬間、

「出て行け」と言ってきた。


私「お父さん、ごめんなさい」

母「話だけでも聞いてあげて」


すっごくピリピリとした空気でした。


父がいきなり立ち上がり、私のほうに向かってきました。

父を遮るように私の前に母が立つ。

それをかわす父。


父は階段を下り、車庫の方へ…。

追いかける私たち。

戻ってくる父。


ただ、用事があり、車庫に向かったらしいです。

とにかく怒っていましたが、お酒の力もあってか、口調が優しかったです。

怒っているのに怒っていないみたいで、ホッとしてしまう私がいました。

私の様子を母に見抜かれて、安堵なんてしたらダメと怒られてしまいました。


口をきいてもらい、

父から、「まずは彼を連れてこい。話はそこからだ。」と言われました。


突き放すような言い方だったけど、父と話せて良かったと心から思いました。

あんなに怒っていたのに口をきいてもらえたなんて…。

何もかも母のおかげだと思っています。一生かけても足りないほど感謝の気持ちでいっぱいです。


さて。

その場で両親の都合の良い日を聞いて、後日、彼と予定を合わせてすぐに両親と彼が会う日が決まりました。


両親と彼が会った日の事は次の記事で書くとして、

実は、上で書いた、「父がいきなり立ち上がり、私のほうに向かってきました。」の部分ですが、母も私も目が悪く、父が手に何かを持っていてそれが母も私もカッターに見えて刺されると思ったのはここだけの話。


だから、母が私の前に立った時、母は、刺すなら私を刺してという想いだったみたい。


私が引き起こした事とはいえ、これほどまでに母を恐怖に陥れてしまったのは本当に申し訳なく思っています。毎日、父からの恐怖と戦い、涙を流して、父の知らないところで私にメールを送り。


「もうこれが最後だからね」が母の口癖。

就職のとき。仕事を辞めたとき。仕事が決まらず旅をしていたとき。

そして、今回のこと。


私の中でも決めました。

「今回が最後って。」

もう親には頼らない、いや、父を怒らせないことを誓います。

お母さん、ごめんなさい。お母さん、ありがとう。


次は、彼と父がご対面の記事を…!

続きのストーリーはこちら!

63人生の岐路 / 父、彼と会う

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