生き様と死に様と絶望と

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ただ一つ 


あなたに死んでほしくないからである 


それを勇気と呼ぶのかは微妙だが 


気持ちが反対の意味で勇ましいのだろう 


自殺をした人で有名な人でいうと 


太宰治がいる 


彼が人間失格を書いているころには もう自殺をすると決めていたのかも知れない 


それぐらいあの本には 絶望のエネルギーが満ち溢れている 


だが共感ができる部分が多い 


だから あれだけ人気が出たともいえる 


しかし 逆に言えば 読む人が読めば 


自殺をしてしまう人もいるだろう 


それぐらい危険な本と認識しておくべきだ 


きっと太宰も おさいころに 


大いなる絶望経験をしているのだろう 


そうでなきゃ あの本は書けない 


生死が混沌とし 世界が虚ろになっていくあの感覚を持っている 


人であれば なんとなくわかると思う 


だが 自分の死は 自分で決めたいと思うのはとてもわかる 


死に様はかっこよくありたいものだ  


男なら少なからずそう思っている人がいる


自分の死を自分でコントロールしたい が 


実際にはなかなかできない問題とわかっていながら 


あがいてしまう自分もいる 


一度死を体験したことのある人なら 尚更そう思うのである 


それは太宰もそうだと思うし 


僕もそうだ 


本当に死ぬ寸前まで いくと 


それはもう完全に別の世界であり 


カオス状態である 


人によってはそれで神秘体験をしたり 


新たな能力を手に入れる人もいるだろう 


これは実際に経験をしてみないと わからないものです 


しかし 一度経験をすると 


死という恐怖が 増えていくこともある 


死ぬのが本当に怖くなる 


自分という存在が消え去る事実を受け入れることができない 


あれほど 死を望んでいたのに そんな矛盾がまきおこる 


それは今でも同じだ 


一度 潜在意識に入ったものは そうそう抜けるものではない 


子供のときの記憶は一番潜在意識に残りやすいとも言われている 


だから 子供に


いい教育をするときは 


3歳から5歳ぐらいの間に いい体験を積ませることがいいと


いわれている 


残念ながら 僕の場合は その間にも 絶望しかなかった 


3歳の頃の 記憶が一つだけ 覚えているのだが 


それはただの絶望の塊でしかない 


記憶とは恐ろしいものである 


それが人間のメリットであり デメリットでもある 


いっそのこと 記憶喪失の方がマシだとさえ思う 


メイン イン ブラックみたいに 


記憶を消去できる機械があればいいのにね 


そうすれば  救われる人もいるのではないか 


そんな絶望の中で ある漫画に出合う  


それが スパイラルだ 


スパイラルは 一言でいえば  絶望漫画である 


主人公の歩が 大いなる絶望 大いなる運命に向き合う 


片方は 創造を  片方は 破壊を求めていた 


歩は自らの意志で みなの希望を創造することを選んだが 


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