独学のすゝめ 大学受験勉強法 あなたが大学受験で失敗・後悔しないために その2

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繰り返し同じことを説明していきます.

*** 受験のイメージ

受験には中ボスがたくさんいて, それを倒すための武器や道具,

魔法などがたくさんあるというイメージで臨んでください.

魔法が使えなくて武器しか使えないところに行くには武器レベルを上げないといけません.

上級魔法しか効かない相手には上級魔法を覚えないといけません.

部活でいうとどうなるかなど, 自分にわかりやすい例を考えてみてください.

*** 実際に勉強していく時のポイント

ここも細かいことは後にしてまずは大雑把な話から.

インプットとアウトプットのバランスを取ることが大事です.

大抵の人はアウトプットが圧倒的に少ないです.

アウトプットを意識して勉強してください.

具体的な方法はあとで説明しますが,

アウトプットの重要性を簡単に説明します.

ルールや素振りの仕方を知るだけで野球ができるようになるでしょうか.

格ゲーの説明書を読んで技の出し方を知るだけで入力練習もしないで技が出せるでしょうか.

相手に勝てるでしょうか.

必ず練習が必要です.

アウトプットとはその練習なのです.

ただし, はじめはインプット多めで構いません.

これは早いうちから種をたくさん蒔いておこうということです.

蒔く種が少なければ収穫量も少ないし,

遅く蒔いたのでは収穫時期も遅れます.

これを避けるべくまずは種をたくさん蒔きましょう.

そして細かいところを気にし過ぎず,

ぼんやりでいいので全体像を把握してください.

本は解答・解説をどんどん読んでいって構いません.

アウトプットには脳内授業が最適です.

ポイントは *書かずに話す* ことです.

理由は単純で, 書くよりも話す方が速いからです.

スピードがあれば量をこなせます.

こうしてアウトプットの量を増やしてください.

そして馬鹿みたいに繰り返して精度を少しずつ上げていきます.

適当なレベルの本を読んでいるのなら,

その本を何十回と繰り返してください.

その本を丸々一冊何も見ずに解説しきれるのが理想です.

**** はじめから解答解説を読むことへの補足

「問題演習しなくていいのか」,

「自分で考えずに暗記ばかりして意味があるのか」,

そう思う方も多いでしょう.

しかし知らなければ始まらないことがたくさんあります.

例えば放物線の接線を求めよと言われて,

微分を知らずに制限時間内に解ききれるでしょうか.

大学受験であっても,

いわゆるひらめきが大事になる局面は確かにあります.

しかし全てがひらめき頼りでは,

得点が不安定なことこの上ないです.

つまり最低限はきちんと知らないと,

覚えないといけないわけです.

ある程度の問題の型と解法はきちんと覚える必要があります.

そして難しい問題はどうやって知っている所に落とし込むかが勝負なのです.

基礎知識もないのに問題が解けるわけがありません.

レシーブもできないのにバレーボールの試合には勝てません.

そもそも試合に出してすらもらえないでしょう.

**** 「本一冊まるまる解説」への補足

「本一冊まるまる解説なんてできるわけがない」,

「それは全て暗記しろということか」,

そう思う方も多いでしょう.

しかしこれは数学科でいう「理解」の水準として有名です.

本や論文には目標となる定理・理論があります.

そのためにどんな定理が必要か,

どんな方法で証明していけばいいのか,

全体像を理解し, スタートとゴールを設定してしまえば,

最初と最後を繋ぐ経路も勝手に決まっていきます.

そして「神の視点」で細かいところまで

きちんと見渡せていれば,

きちんと一冊本が書けるし,

そのくらいでないと理解したとはいえない.

これが数学科で要求される理解の水準です.

私も到達できていない遠い理想ではあります.

しかし目指すべき世界です.

**** 英語の勉強補足

英語と思うから紛らわしいので,

韓国語やアラビア語と思って考えてください.

大抵の人はハングルやアラビア語は文字からして読めないでしょう.

まず文字と読み方を知る必要があります.

そして単語と熟語: これで最低限のやりとりができます.

次は文法です.

長いやりとりをするにも一文一文の理解が大事です.

一文を書くには単語をルールに沿って配置する必要があります.

それが文法です.

すると必然的に順番が決まります.

- 単語を大量にセット.

- 文法を大量にセット.

- 一文一文の正確な理解.

- それらを繋げた全体の理解.

**** 忘れがちなポイント

アウトプットが少なくなりがちなことを忘れてはいけません.

実際, ここで書いた内容を高校生相手に話したとき,

1 時間以上かかりました.

このインプットに対してアウトプットがどのくらいになるでしょうか?

受験のために毎日 10 時間勉強していたといっても,

試験本番でその結果が出なければ何の意味もありません.

アウトプットは常に意識すべきなのです.

話を聞いて「ふーんそうか」で終わっては絶対にダメです.

必ず馬鹿みたいに反復・復習してください.

ちょっとした空き時間にも頭の中での脳内授業で復習+アウトプット練習すること.

そして概要把握はとても大切です.

細かいことを覚えてもどんどん忘れていきます.

嫌というほど経験したと思います.

しかし大雑把なことはなかなか忘れないのです.

歴史で「何年に誰が何をした」は忘れても,

「奈良, 平安, 鎌倉, 室町, 戦国」という時代の流れはそうそう忘れません.

概要から攻めるのは記憶の負担を減らし,

「いつまで経っても覚えられない」不安を減らす方法でもあるのです.

*** 基本はこれだけ

ここからはいろいろな形・内容で細かい補足をしていきます.

*** 数学科秘伝, 散歩数学

参考書というと変ですが, 実践録を挙げておきます.

- [[http://www.amazon.co.jp/gp/product/4535785163/ref=as_li_qf_sp_asin_tl?ie=UTF8&camp=247&creative=1211&creativeASIN=4535785163&linkCode=as2&tag=phasetr-22][数学まなびはじめ〈第2集〉]] P.191-192.

要は散歩・ハイキングしながら数学のセミナー (授業) をしようということです.

これは次の点で大事です.

実際に『数学まなびはじめ 第 2 集』で斉藤先生も仰っていることです.

- 細部が犠牲になるのは仕方ない.

- 大切なアイデアや鍵となる議論のポイントを捉える.

- 証明や議論の全体の流れをつかむ.

実際, 私も学部から大学院でのセミナー前は 2 時間くらい歩き回りながら頭を整理していました.

この有効性はやってみなければわかりません.

ぜひトライしてみてください.

*** 自分に向けて脳内授業

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