64人生の岐路 / 思いがけないお願い
父と彼が会ってから、1ヶ月ほど経ったある日。
あれは、3月26日だった。
忘れもしないよ、忘れないよ。
私が計画を立て、久々に体を動かすデートをしました。
船橋にあるアンデルセン公園に足を運んだんです。
私が作ったお弁当を喜んで食べてくれたり。
ジュースを奢るという賭けでパターゴルフの勝負をしたり。(経験のない私がコースの最後にホールインワンを決め、1点差で彼に勝つ。)
ボートに乗ったり。植物園に寄ってみたり。風車を眺めてみたり。
一日いても飽きないほど、楽しい時間を過ごせました。
そして、夕方頃かな。
人がいない遊歩道を彼と手を繋ぎながら歩きました。
未来のことについて話をしました。
具体的に何を話したのかはあまり覚えていません。
彼の言葉はとても覚えていますが。
あ、どんな家に住みたいか、話したんだ。
細かく、あーだこーだ言った私に、彼が指摘してきたんです。
聞きたかった内容とずれている、と。
そこから展開が早く、一緒に住もう、という話の流れに。
未来のことは、子供のこととか、温かい家庭を築きたいねとか。
彼からの言葉がとにかく嬉しくて、涙が出そうになりました。
キス。誰もいないのに、心臓がドキドキドキドキ…とても鼓動が速かったです。
彼は今の家がとっても気に入っている。
父と会った帰り、まだ引っ越したくないと言っていたのに…。
実は、もっと職場に近いところに住んでほしいと会社から提案があったみたいです。
初期費用は彼の会社持ちで、遅くても4月までには決めてほしいとのことで。
えっ?!!早すぎじゃない???と思ったものの、嬉しい気持ちもありました。
心の迷いはありましたが、彼からの言葉に「うん」と答えました。
さあ、ここからが早かった。
と言うのは次の話にして、3月26日は私にとって幸せな日になりました。
彼といると、初めてなことばかりです。
ありがとうの気持ちを込めて綴っています。
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