30日の新幹線放火事件、団塊世代は何故自殺に走ったのか?

やがてあからさまにされるこの方の自殺の原因。団塊世代が要介護になった時点で想定できるもの


30日東海道新幹線の焼身自殺のニュースは激震が走った。安全な乗り物である新幹線は一歩間違えると飛行機並みに凶器となることがわかった。しかも新横浜~小田原といえば最も混雑する区間ではないか?もし爆発物を持ち込まれたらたまったものではない。


今日(1日)ニュースを見た。自殺した方は燃料を浴び着火するまで燃えた1号者の中でうろうろしていたらしい。また、(自殺者が)先頭のデッキに行くと、そこにいた男性にたばこを勧めた。男性が断ると「危ないから(車両の)中に入りなさい」と声をかけたという。さらに最前列に孫2人といた女性に「お金が落ちていたからあげるよ」と千円札を数枚渡した。断られると、テーブルの弁当箱に挟んだようだったという。


そして一番前に行くと落ち着いたようにポリタンクの中身を全身に浴び着火した。着火する寸前まで涙を流していたという。(1日ヤフーニュース)


団塊の世代というと人生の大半を仕事に捧げ続けた世代だ。70を過ぎ仕事がないばかりか、身内や世間からも相手にされず、孤独死などできないくらい元気だが気持ちを発散することもできず、こうした新幹線の走行中車内で派手に自身を殺ろう、という発想になったのではないか?


もちろんこうした事件は2度とあってはいけない。そして乗客に対しての手荷物検査をやる必要性もあるかも知れない。しかしそれ以前に何かすることがないだろうか?


例えば私のいた中国、ここも老齢化の激しい国だ。中国の老人といえば昼間は野外の木陰の影に集まり中国版将棋やトランプなどをして楽しんでおられる。朝は恒例、太極拳の時間だ。中国人は高齢になってもお金がなくても周囲で楽しんでいる。

私は上海の大学にいたが,校庭は住民と学生が一緒に使っていた。近所の高齢者は学内に入り孫と一緒に楽しんでいる。誰も注意する人はいない。キャンパスに老人が入ってくることは日常茶飯事なのだ。日本の大学のように「関係者立ち入り禁止」ということにならないだろう。

たまに高齢者と中国語で話をしたこともある。彼らは普通話(プートンフア)があまりうまくないし訛りがすごいがなんとか聞いて答えるとすごく喜んでくれた。退職後も毎日ここに来てコミュニケーションができるのだな?と感じた。


しかし日本に帰ると高齢者は中国とはるかに異なった。東京の公園にて老人を多く見るが群れをなしていない。皆単独活動なのだ。しかも中国の老人と比較し非常に寂しそう。全く相手にされていない人たちも見た。中には他人様の子供に手を触れようとするとそのお母さんが「何をするんですか?やめてください!」という態度に出る。


人とのふれあいはお金とか地位ではない。本当に人と人を思いやる気持ちが大切なのだ。それをこの先進国日本は忘れ去ってしまったかのごとく感じた。


それはそうと、数年で団塊の世代が大量に介護の世界に入ってくることになる。彼らは現代日本の礎を築いた企業戦士ばかりだ。その人たちが介護を受けるというのはどうもしっくりこないが、時代の流れは変えられない。おそらく今のご老人以上に元気な姿で入所してくるのだと思う。


彼らは仕事に対しては命をかけてやるタイプが多い。同時に「企業」とか「取引先」とかいう「心の拠り所」を求めている。彼らが介護の世界に入れば常に会社員であった時代の自慢話、息子の学歴はなしなどで盛り上がると思う。一種今の若者より活動的で激しさを感じるような人たちの部類に入るのではないだろうか?


その反面、「拠り所」や自分の「腕」を披露する場所がないと、精神的には非常に脆い。今の日本の社会そうした段階の人たちが気持ちよく生活できる形には十分になっていない。


介護施設も今までのような老齢者でない性質の人たちを迎える事になる。まず大変だと思う。何せ体が五体満足ならまだ働きたい人達が多いのだから。介護施設で内職とか仕事をしてもらうような環境を作れないものだろうか?


話は事件に戻り、この自殺した方、自殺前にいろんな人と話し、会話をしている。死ぬ覚悟をしながら人とのコミュニケーションを楽しんでいるかのようだった。そして周囲の乗客が気持ち悪そうにその方のお誘い(たばこ、お金)を断ると、「そうなのか」と思いもう思い残すことはない、と思い燃料を全身にまき、涙を流しながら着火した。


かのマザーテレサ(ノーベル平和賞)はいった。「愛の反対語は憎しみではなく、無関心です」


私はこの自殺者に対し「ひどい加害者だ」とか「賠償しろ弁償しろ」「遺族に対して謝れ」と片付けてしまうだけの行動はいけないと思う。今後こうした事件は起こるし、その事件の骨幹に何があるか観察しなければならないと思う。


みんなが無関心を装う日本、これが本当に正しい姿なのだろうか?自分が他人に無関心を装われたとき君はどんな気持ちになるだろうか?


涙を流しオイルで全身まみれになった体に着火した男性、その一瞬一瞬の気持ちがどのようなものだったかわかり始めてきた。


今回事故で亡くなられた方ご冥福をお祈りいたします。










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