背中合わせの合鍵

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聞けなかった事を聞こう…。


僕は暗闇の中で彼女に話しかけました…。





桐リュウ坂口

「あのさ…。

俺、不安にさせる様な事をたくさんしてたよね…

俺の事本当に好きだったの??

嫉妬とか全然してなかったの…?」



暗闇の中、背中合わせに僕は彼女にそうききました。



その言葉に彼女は…






こじ◯る似の彼女

「嫉妬してたにきまってるじゃん…。

ずっと我慢してた…。

でも頑張って上に行ってほしかったし、

色々言って嫌われるのが怖かったから…

結局、嫌われちゃったけどね……」



そう言って小さく泣いていました…



いつまでも………
















いつのまにか眠ってしまい、昼過ぎに目を覚ましました。

彼女はすでに居ませんでした…



彼女の私物なども無くなっていて、

部屋がとても広く感じたのを覚えています…。



テーブルの上には合い鍵と手紙が。







こじ◯る似の彼女

『今でも大好きです。

でも、もうダメなんだと思う。

お互い言いたい事を言わなすぎたんだよね。

最後に背中をくっつけて寝たの…

悪くなかったよ…。

今までありがとう。

これからも応援してます…』












涙がでました…。




彼女は今でも好きでいてくれた。

別れる原因を作ったのは僕なのに…




なんの涙だよこれ…。




泣きながら笑っちゃいましたよ…


彼女と付き合ったのはちょうど1年。

自分の若さと弱さ醜さが刻まれた恋愛の記憶。
















僕は今でもたまにひとりで目黒川へと出かけます。




目黒川。




彼女と出会った時、別れた時、そして今日。




いつも綺麗な桜で僕を迎えてくれるのでした………

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