友人と呑みに行って ~その1ー1~ 

【吉祥寺酒 ある居酒屋編】


高校からの古い付き合いであるSさん。
さんと付けてはいるが、高校時代に3年間一緒のクラス。

さんもあだなの一部だと思ってくれればありがたい。



この日は、久々に会う友人と一緒にどこかで二人で飲もうと約束していた日。



母親のお腹の中にいるときから吉祥寺という街を知っている僕は、
この街の移り変わりの早さには驚いてしまう。


潰れては新しくなる飲食店や服飾店は、最たるもの。



時代の流れで、味が変わってしまった飲食店もある。


同時に、地域に根付いたお店があるとなんだか嬉しくもある。




二人で行った居酒屋もその一つ。




オシャレさを売りにした古民家のような雰囲気でありつつも、
同時に昭和の雰囲気も感じる店は何年か前から二人で


「いつか行ってみたいね」


と会話によく出て来る店だったが、
結局行けずじまいだった。


この日、久しぶりに会う友人と、どこに行こうかと待ち合わせると。

「あそこ行かない?」

と誘われて、最初はどこかなあと思いつつ、会話からお互いによく話す店と気が付いた。

駅からは、徒歩7分ほど。



道路に面した店先。
珍しい作りで、歩道に面して引き戸を開けると、
すぐに板場とカウンターの店内が広がる。


入ってすぐに店長さんらしき人に通してもらって、
座席に座る。


彼が子供が出来てからは、初めての二人飲み。


素敵なパパさんになっている彼の口から、
子供の愛情を感じるたびに、

自分とは違う世界の住人になってしまったんだなという、
少しの寂しさと、新しい一面が出た嬉しさが広がって来る。


やがて会わせてもらえる娘との瞬間には、
自分の娘のような気持ちになるだろう、こっ恥ずかしい愛情が出た、
自分を乾杯した泡が消えかけているビールで隠す。


ビールの二杯だけで久々に一緒に呑む僕たちが終わるはずもなく、
日本酒を頼むことに。


今日は、彼に合わせて辛口のお酒を、イカ刺しと白身魚の刺しを肴に、
一切れずつ、ちびちびとつまむ。


僕の仕事の成功の話や、彼の育児の話などの近況を少し話したところで、
先に盛り上がっていたお店の関係者さんらしき人の送別会が始まった。


お店の店員さん全員が缶ビールを取り出し、
関係者と思われる、女性と次々に乾杯していく。


最後に店員さんたちと女性と一緒に来ていた人たちで、拍手の嵐。


僕たちも合わせて拍手(笑)


すると、女性が驚いた顔で会釈を受けたので、こちらも返す。


お店の店員さんたちからも、

「なんかすみません」

と言われたが、僕たちもお祝いか旅立ちかは分からないが、
お祝いしたかったので、と言うと。


「ありがとうございます!!」


僕たちの杯に彼らは次々と缶ビールを合わせてくる。


みんな20代でほとんどが前半のお店なので、
活気がありつつも、慣れ慣れしさは少ない。


年配の方一人での常連さんも何人かいたので、
その辺もあるのだろう。確かに嫌な雰囲気は感じない。


若者たちというと、諸先輩方からは、お前もまだまだだからなと、
言われてしまうだろうが、僕たちよりも下の子たちからは、
元気を頂いてしまう日になった。


そろそろかなと、僕が彼に話すと、次の場所はという前に、
僕が行きたい場所があったので、言うと、彼は好きだねえと、一言。


会計を済ます頃に、
まだ、女性に対して店員さんたちが、お祝いの言葉をかけていた。


その中で、僕たちはある程度会話も進み、もちろんお酒も進んだので、
次に行こうと、その場を後にした。


僕たちが目指したのはある公園。



~~~~その1-2に続きます~~~~




著者ひゆきの普段の仕事はこちら

元いじめられっこでオタクがファッションプロになって活躍している話


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