【爆笑】マイペース夫婦の出産日記~分娩~

長~い夜

夫の出産に対する無知っぷりをしみじみと感じつつ、

ようやく到着した病院。


私の病院では陣痛を耐えるお部屋と分娩をするお部屋が一体のため

痛みの中で移動というのは避けられた。

とは言え、ベッドの上でモニター(赤ちゃんの心拍や陣痛の強さを図る機械)を着けて

ひたすら子宮口が全開するのを待つのはかなりきつかった。


定期的に訪れるキツ~い腰の奥の鈍痛。

あまりの痛さに「痛い」の言葉を発するのも辛く、ひたすら耐えていた。


そして、おぼろげに病院で教わった陣痛に耐える術が浮かんだ。

助産師さん「本格的な陣痛になると腰の方がかなり痛くなったりします。

      出産を経験された方、いかがでしたか?」

経産婦さん「私は旦那に腰をさすってもらったり、テニスボールでマッサージしてもらいました」

助産師さん「テニスボールもいいですね。ゴルフボールなんかもいいと思います。

      長時間さすってもらうと、手が痛くなったりするので、

      軍手をはめてやってもらう方もいらっしゃいます」


なんてことを聞いたな~、と思いながら横を見る。


夫、椅子に座りながら何やらちょくちょく動いている。

私「(声を絞り出して)どうしたん?」

夫「いや、このパイプ椅子が若干前に傾いてるみたいやねん。

  寝ようとしてもずり落ちてくる感じ。」

あれ?たしか付き添いの人には腰とかさすってもらえるって聞いてたけど・・・ 

私「・・・(声を絞り出して)腰の奥が痛いねん」

夫「さすってあげる!」

私、夫に背を向ける。程なくしてさすっていた手は止まる。

私、振り返る。

夫、ウツラウツラと揺れている。



あれ?確か、よくある出産シーンって、付き添いの人が

「大丈夫?」とか「痛い?この辺?」とかひたすら心配をしてくれていたはず。

こんなに眠気に負けて寝落ちしているものだっけ?


とか思いつつも、こちらは強まる陣痛のせいで呼吸をするのも辛い。

若干過呼吸気味になり(息をはくのが痛かったので無意識にはく量が少なくなっていた)

助産師さんに「なるべく息をはいてくださいね」と言われる。


夫「フーって息をはいて!フーって!」

こんな時だけ応援してくれる夫。


いよいよ出産

どれくらい時間が経過したのかわからなくなっていた頃、

やっと私の子宮口は全開したらしい。

いきなり周りがバタバタと慌ただしくなり、

物々しい機材やらが登場(←いざというときのためのものらしい)。

足元は上がって出産準備完了。


助産師さん「旦那様は外で待機してください」


そう、立会い出産が絶賛好評中なこのご時勢に、ウチの夫は血がだめだからという理由で

立会いはなし。(まあいいけど。笑)


助産師さん「いきみたくなったらいきんでね!」

もう何が何だかさっぱりわからないが、ここは生物。

遺伝子的にしっかりとインプットされているようで、「いきむ」行為をしたくなるようになっている。

なんでもいいから早く出てきておくれ、という感じで遺伝子の指示に任せていきむ。


何度かいきんだあと、

助産師さん「もういきまなくてもいいよ!楽にして力を抜いて!」

と言われてほどなく、私とドアの外にいる夫は産声を聞く。



私、赤ちゃんが生まれて安堵。

夫、ドアの外で思う、「あれ?もう産まれたの?」と。。。


そう、夫は大変な勘違いをしていたのだ。

出産の中で最も痛いのは「産まれる直前」と思っていたらしい。

そのため、陣痛で苦しんでいる私を見ても、軽い対応をしていたらしい。

ちなみに、陣痛で苦しんでいる時の夫の心境は「これからさらに痛くなるのに大丈夫かな?」

という感じだったらしい。


後日、夫にこの点を確認すると、

夫「だってそんなに痛い痛いとは言わんかったやん。

  出産前日にとなりの部屋にいた妊婦さんはすごい痛がってたから、●●(私)は痛くないと思ってた」

私「んなことあるか!痛すぎて言葉にできなかったんじゃ!」

夫「ホンマに?全然痛そうじゃなかったで」 (←私をなぜ疑う?笑)

私「そりゃ、ほとんど寝そうになってたから、わからなんかったんやない~?怒」


男性の皆様、出産において大抵最も痛いのは陣痛であり、

産まれる直前(子宮口全開後)などはもう痛さなどどうでも良くなってることが多いと思う。

陣痛中、とくに後半が最も痛い。(もちろん個々人で出産は違うので、人によっては違うと思う。)

もしかするとごくごく一般的知識なのかもしれないが、

現に知らない人もいたので、注意書きとしてここに記す。



さて、出産したら「涙が溢れて~うんちゃらかんちゃら」

「人生のなかで最も感動した!」とかいう感情があふれてくるのかと思っていたが・・・


われら夫婦に湧き上がってきた感情は

「あれ?すんごくウルサくない?」



出産した赤ちゃんが一般的赤ちゃんよりはるかに声が大きいと気づくのは

1ヶ月検診までおあずけ。



つづく。


著者のYoshida Chikaさんにメッセージを送る

メッセージを送る

著者の方だけが読めます

みんなの読んで良かった!

STORYS.JPは、人生のヒントが得られる ライフストーリー共有プラットホームです。