靴磨き職人から年商9桁まで這い上がった物語

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「何の為にこんなことが必要なのか?」

「できるようになるとどんな良いことがあるのか?」

を考えると非常に虚しくなった。

誰の為にもならない、責任転嫁の技術ばかりを身につけて。



日頃から会社のやり方には悶々としていたのである。


そんな時に責任を押し付けられ、

社長直々に呼び出しにあった。



そして、全く心当たりのないことをあれやこれやと言われ、「違います」と言うと

「言い訳ばっかりしやがって!!」と言われる。

そして最終的には、「始末書を書いてこい!!」と言われるまで。



ここで、全く心当たりのないことでも、

「はい。はい。すみません。」と言えれば良かったのだろうが、

ここで自分の信念を曲げてしまうと、

≪何か自分の人生において大事なものを失ってしまいそう≫

そう直感的に感じ、「もういいです。」と社長室を出て、

すぐに上司のもとへ行き、「辞めます。」と辞表を出した。



社長を除く役員が全員集まり、僕一人(入社2年目です)と

10時間にもわたる説得をされたにも関わらず、

僕の口から出る言葉は、

「社長が頭下げるなら、考えますよ」という

今思えば、なんとも世間知らずで生意気な発言。笑



その翌日より僕は、引くに引けない状況になり

何としてでも輸入ビジネスを軌道に乗せるしかなかった。

転職しても、会社はどこも同じでどうせ同じ理由で辞めるくらいなら、

自分でビジネスを立ち上げるしか自分の生きる道はない。

ようやく、お尻に火がついた時期であった。



お金を稼ぐことはカッコイイことじゃない。



前の会社は、

辞表を出しても会社の都合のいいところまで引っ張って

必要なくなったら「もう明日から来なくていいよ」という会社で

当時は退職日を決められてはいなかったが、期限がないことは分かっていた。

なので、すごく焦っていたことを覚えてる。



1日でも早く、生活できるだけの収入にしなければ。

それでも、12月、1月は上手くいかず、

切羽詰まり過ぎて、ようやく自分を見つめなすようになる。



僕はもともと、

「カッコよくお金を稼ごう」としていた。

・カフェでパソコン片手に仕事をして、月に数百万の収入。

・たくさんの人に慕われて楽しく過ごせて、会社員以上の収入。



そういう状態を目指して、大学3年生から自分でビジネスをやってきた。

それでも上手くいかないのには、何か理由があるとは分かっていた。



そしてある言葉と出会う。


「お金を稼ぐことはカッコイイことばかりじゃない」


今でも忘れはしない。この言葉があるから今の自分がある。



「よし!誰もやっていない、誰もやらないことをやろう!」

輸入ビジネスは少しづつ伸びていっていたので、

それは続けながら、「靴磨き」もしようと覚悟を決めた。



やるからには、会社員の収入を得られるくらいの計画を立て、

キャラ設定もしたし、ビラも自分で作ったし、予約のできる仕組みも作って、

月に30万の収入をイメージして、本気で取り組んだ。



それまで、全く靴磨きに関して知識がなかったので、

本も買ったし、ネットでも勉強したし、道具も買って何度も練習した。

無我夢中だった。

「できなかったらどうしよう?」なんて考える暇がなかった。

「やるしかない。できなければホームレス」なぜかそう思えていた。


そして、2013年2月3日当日を迎える。




待っていたのは素晴らしい出会いの数々



当日僕は何度も諦めかけた。

・会社の人に会ったらどうしよう。

・警察に何か許可を求められたどうしよう。

・何かトラブルに巻き込まれたらどうしよう。


何度も諦めそうになったので、

・とりあえず行ってみるだけ。

・とりあえず座ってるだけ。

・とりあえず声掛けてみるだけ。

と、できることだけを一つずつやった。


朝8時に行き、約2時間ほどずっと座りっぱなしでいると、

真冬に、スーツ姿(普通じゃ面白くないと思って)で座ってる僕に、

一人のおばあちゃんが声を掛けてくれた。


「何をしているの?」声を掛けて話をしてくれるので、

「全然暇なんで、ここでも座ってください。」とイスを差し出した。

「それなら靴を磨いてもらおうかな」と初めてのお客さんを取れた。



これは凄くうれしかったし、安心した。

やればできるんだ。

しかし、この出会いがお金以上に嬉しい出来事をもたらしてくれる。



このおばあちゃんが、実は元々経営者さん。

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