二人の少女のゆがんだ決意②

どうしてそんなことが簡単にできるの?


女の子二人が自宅に帰り、その日Mともう一人の友達で遊びに行こうとしたとき俺の携帯に電話がきた。


電話の相手はKちゃんで「自殺する」と言うのだ。


俺は面食らってどう返事すればいいかわからず、とにかく「そんなことするな!」「落ち着いてくれ!」と言ったが、「もう飲んじゃったもん」と涙声でKちゃんは言うだけだ。


俺はどうすればいいかわからなかった。何を飲んだのかがわからなかったが、とにかく飲んだら死んでしまうようなものを飲んだんだということはわかった。



そして「Mにかわって」と言うのでMに電話に出てあげてと言ったが内容を伝えると「いいや。いいや。ほっとけ」と言う


おれは本当に困ってMに何度も電話に出てあげてと言ってもMは「どうせ嘘だから本気で相手にすることないよ」と言って結局電話にでなかった。


そしてそのことをKちゃんに伝えると電話が切れた。


おれはMの言った「いつものことだ」みたいな反応にそうなのかと安心してまたアホヅラで遊びにいくのであった。


それから数日後、Kちゃんから電話があり「よかったー!生きてたんだー」と思った。

聞くところによるとKちゃんとエックスメンはMにフラれた腹いせに二人で自殺しようと話し合ったらしい。Kちゃんは風邪薬を30錠飲み、エックスメンはその倍の65錠飲んで入院したらしい。


おれは、その考え方が今でもわからない。自殺したいと思ったことは何度もあるが失恋でそう思ったことは一度もない。

しかし、当時の二人にとってはそのことが死に値する重大なことだったんだろうな。という風な考えしか俺にはできない。


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