リストカット

リストカットで死ぬケースはほとんどない。
きちんと場所を特定して、ためらうことなく相当な深さまで切らなければならない。
その上、失血するまでの時間が異常にかかり、あまり現実的な方法ではない。
じゃぁなぜするのか。
実を言うと、主治医から聞いた話で「縫う深さ」と「縫わなくて良い深さ」には、診療に違いが生じるとのこと。
それ以上の話は聞けなかったが、私が思うに「縫わなくて良い深さ」は単なる自傷行為に過ぎないが、「縫う深さ」はその他の方法も含めて一線を越える可能性があるのだろうと思う。
何しろ、ためらっていないのだから。
衝動的に全力を尽くすケースも視野に入れるということだ。
ま、いずれにしろリストカットのみだと、自分から他人に言うか、病院に行くか、誰かに発見されるか、で終了する。
ただし、なぜ?
が、大切になってくる。
私の母親も心の底で本気で助けを求めていたのだろう。
浴槽で見つかった死体には、深いリストカットの跡があった。

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