⑤「ドラマみたいな人生」と言われるけど実際はそうでもない。-親子喧嘩「警察いなかったら殺してる!」-

私の母は厳つい借金取りにも怯まないとても強い人間でした。

自分が病気でもその事を悲観したりせずただ前向きにいつも私のことを心配していてくれました。
そんな母は非常に口が悪い、そしてすぐに手が出ます。
中学生の頃は一時退院した母と喧嘩になることもありました。
一度、母に風呂掃除をするように言われた時にめんどくさいと言ったことがあります。
その時母は「私はいつ死ぬかわからないんだから風呂掃除くらいやれ。」と言いました。
確かに母はいつ死ぬかわからないくらいの身体でしたがその頃の私は親が死ぬという想像ができず、また死んでほしくないという気持ちから「死ぬ死ぬいってるやつは死なないんだよ!」と言い返してしまいました。
その言葉に母は怒り台所から包丁を持ってきて私に突き出し「警察いなかったら殺してる!」と言いました。
私はそれ以来、母に逆らうのをやめました。
母は口が悪いだけで私の将来の為に必要なことだと塾や習い事に通わせてくれたり、
長期間の退院の時は無理をしてレジのパートをして家計を助けていました。
そんな母が子供を殺すはずがないのはわかっていたのでその夜、早く帰ってきた父にその事を冗談っぽく言うと思いきり頭突きをされました。
そのあと二人で拳にタオルを巻いて殴りあいをし私はボコボコにされました。
父と喧嘩になった時はタオルを巻いて殴りあいが恒例なりました。
恒例といっても必ず負けるので私は両親に逆らうのはやめ、そのまま思春期も終わりました。

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