【シリーズ通算6万PV記念】★11★シングルマザーが子供二人を連れてイギリスに母子留学。心の洗濯をして帰国したら、グローバル企業の正社員への道が待っていた話。【小学生のハリウッド映画のオーディション@ロンドン】
このお話は、離婚してアタマに来て子どもを抱えて家を飛び出したら、勢い余って地球の裏側のイギリスまで行ってしまったおバカなシングルマザーのお話です。
前回のお話は★10★をお読みください。
また、このお話のプロローグは、STORYS.JPの「話題のストーリー」に掲載されています。
多くの人に読んでいただいていることに驚くとともに、感謝の気持ちでいっぱいです!
仮タイトルは4万PV記念でしたが、2016年2月4日時点で6万を超えていましたので変更してます。
今後、このタイトルに対して修正はいたしませんのでご了承くださいね。
さて、私たちが転がり込んだバーミンガム近くのイギリス中部の町、ダドリーはロンドンまで約3時間ほどかかる典型的なイギリスの田舎町でした。
第一に、町の真ん中に鉄道の駅がありません。
イギリスは、最初に町があって、その後に鉄道を通したので、たいていの町は鉄道駅が町はずれにあります。
そこに行くには、タクシーを予約して、家に来てもらいます。
わが町のタクシーの運ちゃんはわたしの経験上、100%、ムスリムです。
パキスタニー(パキスタン人)多し。
くやしいことに私より英語が話せます 涙
で、彼らはたいてい、おしゃべり。
「駅まで」なんていえば、
どこに遊びにいくんだから始まって、
子どもはイギリスが好きか、ダンナはなんで一緒に行かないのかとか
(この質問は思い切りはぐらかしてました)、次から次へと話しかけてきます。
ちなみに、日本でロンドンタクシーと呼ばれるあの特徴的なタクシーは、イギリスのどこでも基本的に走っています。ロンドンバスと呼ばれる二階建てバスも、です。
さて、私の町のタクシーがロンドンのタクシーと違う点を挙げるなら、すっごくフレンドリーなことでしょうか。
何回か、道中、子どもたちにチョコレートバーを買ってくれました 笑
うるさくしていたわけでもなく、
「チョコが食べたいよぅ」と絶叫したわけでもなく。
「気にしないで!子ども、大好きだからさ!あげたくなっちゃったんだよ!」
とか言って、
ただ、それだけのためにガソリンスタンドに寄ってくれるおっちゃんたち。
(イギリスはガソリンスタンドに小さなスーパーがついています。)
最初は「え?なぜに今ガソリンスタンド??ガソリン請求されちゃう???」と緊張したものです。
遠慮なくチョコバーを食べているあいだに、町はずれのへんぴな場所にある駅に着きます。
そこで、ネット予約していた汽車(電車よりこっちの言葉のほうが好きです)を、予約してたクレジットカードを提示して窓口で交換します。
うちの駅はド田舎だったので、ネットで予約した切符を交換するマシンがなく、常に窓口での交換のみ。一度は駅員さんがいなくて焦ったこともありました。
駅のプラットフォームに出ると、駅の横に運河が並行して流れているので、
たまに、すぃーーーっとナローボートが走るように、
でものんびりと走っていくのが見えるところが好きでした。
さて、この駅まで来たらバーミンガム駅まですぐです。
バーミンガムからロンドン ユーストンまではヴァージンで、1時間半。
↑↑↑今、ムスメの定期入れになっています。チケット購入した時に、駅員さんがあげるー、ってくれました。
私がいつも予約するのは、テーブルがある4人掛けの席でした。
ここでは、いつも本を読んだり、子どもとゲームしたり、お絵かきさせたり。
今や日本の新幹線も電源ソケットがデフォルトで付く時代となりましたが、
私が住んでいた当時、この路線はすでに完備されていました。
さて、今までのストーリーをちょっと遡るのですが、イギリスに移住したばかりの10月ごろ、このようにして3時間かけて、ロンドン見物に行ったことがあったのです。
大英博物館に行ってミイラを見たり、自然史博物館で恐竜の化石をみたり。
ぜーんぶタダ、です。
ロンドンは他にも大人も子供も無料で遊べるところがたくさんあって、お勧めですよ!
わたしたちが大好きな公園はなんといってもハイドパーク。
その中にあるダイアナ妃記念公園は、
親子があんしんして遊べるようにきちんとゲートで管理され、
子どもたちが思う存分遊べるような
ダイアナ妃の人柄が偲ばれる美しくも子どもを慈しむようなそれはそれは素敵な場所なのです。
遊び疲れた子供たちと夜ごはんを食べようと少し早い時間にハイドパークの北にある
Queenswayのショッピングモールに入ったところ、ちょっとしたブースがありました。
気にも留めず、子どもたちと、できればテイクアウトできるお店ないかねーなんていいながら素通りしようとしたところ。
子どもモデルのエージェントです、と声を掛けられました。
ロンドンに住んでいないので結構ですと言ったのですが、お母さんの電話番号だけでも、と言われ、うまく断れず、記入用紙に必要最低限の情報のみ記入し、そそくさとその場を去りました。
断れず、というより、その当時はまだうまく断る英語を知らなかったんですね。。。
さて、ロンドン見物にいって一か月過ぎない頃に、
そのエージェントより、私の携帯に連絡が来ました。
ハリウッドムービーの撮影が近々ロンドンで撮影されるけれど、日本人の女の子のエキストラを募集している。よかったら、オーディションを受けにロンドンまで来ませんか。
というもの。
日本人の同世代の子と一緒に半日のオーディションのワークショップをするとかで、堅苦しいものではなく、オーディションの子たちが遊んでいるところを見て審査するとか。
私の娘は日本人学校も補習校もないド田舎に住んでいるので、現地の小学校に通っています。
日本人もゼロ。
同世代の日本人と普段まったく触れ合っていない娘にはいい経験かも。
「映画」についてはこれといって深く考えず、日本人と遊ばせることを考えて、
1月にのこのことロンドンに母子三人で出て行ったのです。
泊まったホテルはサウスケンジントンエリアで、古いからか、部屋の床がナナメでした。
床が平らじゃないとと、人間、無意識に腹筋を使うようで、なんだかすごく疲れるホテルだったことを思い出します。
指定されたのは、ロンドンの西にあるハマースミス駅近くのとある教会。
中に入ると、娘と同世代の日本人の子が十数人いました。
みんな日本人学校が一緒なようで、母娘ともに溶け込めないまま、オーディションが始まりました。
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