下心バリバリでSTORYS.JPに投稿したら本当に書籍化されちゃった話

次話: 下心バリバリでSTORYS.JPに投稿したら本当に書籍化されちゃった話 その1

プロローグ

そのメールがSTORYS.JPから届いたのは、14年の8月だった。STORYS.JPに初めてストーリーを投稿してから、7カ月が経っていた。

「あ……、あら……、本当にこんなメールが来ちゃったわ」と思った。

私が投稿したストーリーを書籍化したいと出版社から連絡が入ったので、連絡先を教えてもいいですか、という内容だった。

その年の1月から投稿し始めて、意外と早かったようにも思うし、ようやく来たかという思いもあったように記憶している。

それまで、夫と出会ってから結婚するまでのこと、コネで就職したけどそこから生き方が変わっていったこと、そして、夫の人生について書いてきていた。

特に、夫のことについては、本人には許可もなく勝手に書いていたので、最初に思ったのは、

「ホントに書籍化されることになったら、旦那に話さなくちゃ……どうしよう……」

ということだった。

書籍化の話が進んでほしいような、でも進むと旦那にここまで書いたものについて説明しなくちゃいけなくなる。いいような、悪いような。

だったら最初から、勝手に書かなきゃよかった。

しばらく悶々とした気分で過ごしていたのだけれど、それきり書籍化の話についての連絡もなく、

「やっぱり、私が書いたものが書籍化するなんて、現実にあるわけないか」

と思い始めていた。

書籍化の話もすっかり忘れかけていたころ、また1通のメールが来た。出版社からだった。



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下心バリバリでSTORYS.JPに投稿したら本当に書籍化されちゃった話 その1

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