フィリピンで警察に捕まって帰れなくなった日本人の話ファイナル

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前編: フィリピンで警察に捕まって帰れなくなった日本人の話パートⅤ


建物は多少古臭くはありますが、ターミナル1の出国ゲートはこれから海外に出かける人であふれそれなりの華やかさがありました。


その中で私達グループだけが光も当たらない絶望のどん底に落とされた気持ちでした。



相手が一枚上手だった、というより、凄く手馴れているなと感じるほどの迅速で緩みのない行動でした。


アロハ君がNBIに連行されたとの連絡を受けあっという間に脱出ルートを絶ち、出国できないようにする手腕はそれなりのテクニックと大きなコネクションが動いている表れでした。



「どうやらその辺にいるような簡単な詐欺師ではないようですね・・・」



私達が今後の対応策に右往左往しているときにNBIのエルソンから電話がありました。



「逮捕状が出されてたのは知ってるな」



「らしいな・・・若い署員から聞いたよ」



「残念だが正規の逮捕状が出てしまったら、すぐには出国できない、少しほとぼりが冷めるまで俺の田舎にでも行って隠れていればいい」



本来なら、それが正攻法だと思います。そのうち詐欺師の日本人も逮捕されるでしょうから、釈放をネタに交渉すればいい、そうすればいずれは逮捕状は取り下げられ彼らも無事に日本に帰国できる。



「それは待てない。彼らも精神的にまいっている、他の場所からでもなんとしても今日中に帰国したい」



「セブ経由はだめだぞ、あそこも最近ではオンラインで繋がっている。しかもセブなんかで逮捕されたら誰も助けには行けない」



「いや、セブには行かない」



用意周到な詐欺師の事です。しっかりセブにも出国できないようにガードを固めているはずです。



「空がだめなら船か、マニラ湾から密航か?」



「いや、船は使わない、飛行機で堂々と帰す」




「飛行機で帰るって、どう出国する?他に方法は無いだろう。国際空港はすべてガードがかかってる、唯一オンラインで結ばれてないとしたら、米軍基地くらいだろう?まさか米軍を動かしてまで脱出させるのか?」



さすがNBIの切れ者エルソン、確実に答えに近づいていました。



みんなの読んで良かった!