目の前で、自転車で転倒する子供を見たおかげで、怖がらず行動できるようになった話

「10年後はどうなっていたいですか?」

その質問は、あの頃の僕が一番嫌いだった質問。


張り切って起業したのに、給料は0って日々が続いて・・・

やっと仕事がとれだしたのに、お客さんの関係は悪かった頃。


その日その日を、その月その月を、なんとか生き延びるのに必死でした。


それなのに、世の中は

「10年後、20年後にどうなっていたいですか?」

って質問が流行ってるように感じてました。


僕自身も、やたらとその質問を聞かれました。

そのたび、こうこう答えてました。


10年後、20年後なんて見ててもしょうがない。今が大事だから、今をしっかり歩いていきます。

10年後、20年後なんて考える暇なんてありませんでした。

今だけで、手一杯だったから。


だから、その質問にイライラしてました。

正直「ほっとけよ」って思ってました。





そんな日々が続いてた頃、気分転換に週末にランニングをしていました。

だけど、頭の中は仕事のことでいっぱいでした。


今月の入金は○○円で・・・
それで家賃で○○円出ていって・・・

そんなことを考えながら、ランニングしている僕の横を

ものすごい勢いで、ビュンと通り過ぎるものがありました。


それは、自転車に乗った小学生でした。


うわ。危ないなー。

ってくらいにしか思ってませんでした。



すると、その直後。10メートルほど先で



その小学生が派手に転びました。


すごいスピードで走ってたから、かなり痛かったはずです。

コンクリートの上だったから、かなり痛かったはずです。


だけど、「大丈夫かな?」と思う間もなく

すぐに立ち上がりまた自転車をこぎはじめました。



転ぶ前と変わらないくらい。いや、それ以上に思えるスピードで去っていきました。

角を曲がる時、その小学生の顔が見えました。




その顔は、もう笑ってました。


痛かったはずなのに、止まらない。

痛かったはずなのに、すぐに走り出す。

痛かったはずなのに、笑顔。


転んでいる小学生と、今の情けない自分の状況が重なって・・・

その後笑顔で走り出した小学生を羨ましく感じて・・・


なぜ、笑ってられるのか?

必死で考えている僕がいました。


そして、その答えが浮かんだ時に、大きな気付きがありました。




小学生が自転車で向かう先

に何があるのか僕にはわかりません。


親友との待ち合わせか?

好きな子と待ち合わせか?

観たいテレビでもあるのか?


いずれにしても

「転んだ痛み」よりも、

「また転ぶかもしれない恐怖」よりも・・・

もっと大事なものが先にあるんだろうなと思いました。


その時に、浮かんだのがあの質問でした。





「10年後、20年後にどうなっていたいですか?」


僕はどこに向かいたいんだろう?
この先の幸せって何だろう?

初めて真剣に考えている自分がいました。


ぼくが進む先にあるもの。
それがわかったら、きっと僕は幸せに働ける。

そう感じてる自分がいました。


失敗するかもしれない恐怖。

傷つけられるかもしれない恐怖。

恥をかくかもしれない恐怖。


それよりも、



「それでも先に進みたいと思える」目的。


それがあることで・・・

人は痛みを抱えたままでも、前に進むことができます。

痛みがあっても、笑顔で歩くことができます。

いや、もう痛みなんて忘れてしまうのかもしれません。


それから僕は、いつも目的を大事するようになりました。


スタッフミーティング。

お客さんとの打ち合わせ。

傷ついた時。


いつも目的を考えます。

「この先にあるものは何なのか?」
「この先に何をつくるのか?」

そして、そのために必要なことを考えます。


そしたら、今やるべきことが見えてきます。


それは、

自分を憐れむことじゃない。

自分を正当化することじゃない。

弱気になることでもありません。




それは、未来をつくりだすための行動だけ。


目的を考えると、今やっていることの楽しみがひとつ増えます。


「この先に待っているもの」が分かっているから。

「この行動がつくってくれる未来」を分かっているから。




僕は、「いつも笑顔ですね。」ってよく言われます。


もう、きっとあの

自転車に乗った小学生の笑顔にも負けてない。


それは、昔あれだけ嫌だった



「10年後、20年後にどうなっていたいですか?」

って質問と向き合い続けているから。



僕は、「いつも笑顔ですね。」ってよく言われます。


それは、昔あれだけ嫌だった

「10年後、20年後にどうなっていたいですか?」

って質問をお客さんにもしているから。




そして、ひとりひとりが描く

幸せな未来に一緒にワクワクしているから。




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