気にしすぎる性格のせいで過呼吸になり、人混みが怖くなった私がいくつかのことを意識的にやっていたことで楽観的な性格になれた話。
だから。ムカついて言いたいことを言った。
大声でわめくように言った。
今までの私の気持ちを返せ。
辛くて何一つ楽しくなかった思春期を返せ。
友達の誘いを断って、家族を優先してきた日々を返せ!
私の青春すべてを返せ!
もちろん。一人車の中で。
今の家族にこんなこと言ったら、みんなで模索して築き上げてきた”家族”が台無しになる。
でも、車の中でだけど叫んだら本当にすっきりした。
でも、何かこの叫んだことをきっかけに気持ちが楽になった。
言いたいこと言っていいんだ。顔色気にしなくていいんだ。
自分に正直でいいんだ。
言いたいこと言ってやる。周りの雰囲気なんて関係ない、私はこれから私のために生きる。
そしてここからマイナスな自分の性格の改造計画が始まった。
まず、周りの目を気にするのをやめた。いわゆる八方美人。
前の私だったら周りの人すべてに気に入られたい、良く思われたいと思って自分の意見をあまり言わずに、とりあえず笑顔で意見を合わしていた。
「やっぱあなたは自分の意見というものがない」
そういわれても「すみません」って言ってごまかしてた。
だからそれをやめた。納得できないこと、気になることは進んで聞いた。
上司でも「私はこう思ったのでこうしました」と意見をはっきりというようにした。
「ああ言えばこう言うんだから」と言われた。その時は気になるけど「まぁ、どっちにしても言われるなら言いたいことを言って言われよう」そう思った。
最初の頃はすごく緊張したし、言った後の相手の目も態度も気になった。
「気にしない気にしない」その言葉を何度も心で言っていた。
家族の中でも感情を顔に出すようにした。
一度心の我慢の限界で、目を閉じて心を鎮めようと感情を押し殺していたら知らないうちに目の前にあるハサミを持っていたことがあって、このままだと自分がやばいって思ったのも性格を変えようと思ったことの一つだった。
だから、家族の中の空気なんて気にしない。空気が重くなろうが、気まずくなろうがむかついたときは顔色を出した。
やっぱりこの時も気になっちゃうけど「気にしない、気にしない」
家族だからか、いくらそんな感情を表に出しても翌日気にしてるのは一人もいなかった。その時、
「自分のこと表に出してもいいんだ」って心から思ったのを覚えてる。
そして
一番意識的にやっていたこと。
ある時、テレビで高田純次が「もとは結構気にする性格だったんだけど、適当なことを言っていたらいつの間にか本当に適当な人になっちゃった」と言っていた。
だから私もやってみた。あんなにポジティブにはなれないから、とりあえず悩むのをやめた。
今までだったら悩み始めると解決するときまで永遠に悩む、気にする。だから日に日に悩み事が増え、一人でパンクしてた。
だから、考えるのをやめた。悩み始めて、(これは考えててもきりがないな)って自分で感じ始めたとき、
「まぁ、いっか」
と口にする。つらいこと、失敗したことがあっても
「まぁ、いっか」
と口にする。わざと。本当は全然そんな風に思ってない「やばいやばい・・・」って思ってる。
でも、「まぁ、いっか」と口にしてるといつの間にか本当に答えの出ないことを考え悩んでる自分がばからしくなってくる。
本当はどうでもよくないこともたくさんある。この言葉はその場から逃げるために使っていたわけではなく、自分の心を整理するため。
「まぁ、いっか」と言うことでそのことを悩んでいる自分に一旦「おしまい」を告げる。
そして改めてどうすればいいか、解決策を見つけるなり、心を切り替えるなり。
もちろん「まぁ、いっか」と言っても収まらないときはある。そのときはじゃぁ、これからどうするか。を考えるために言っていた。
私の中の「まぁ、いっか」は心を整えるために使っていた。
本当にしょっちゅう使ってた。
そしたら1年くらいしたら考えごとをしてても「まぁ、いっか」「まぁ、いいけど」って無意識に心の中で言えるようになって考えやすくなった。
この3つを意識的にやっていくうちに自分でも変わったなって思うくらい変わった。
まず、自分の意見をはっきり言えるようになった。もちろんTPOはわきまえる。
でも、納得できないこと、聞きたいことは進んで周りの目を気にせず言えるようになった。
その分、私のこと嫌いなんだろなーって人も増えた。
でも、気にしない。これも無意識にできるようになって気持ちが楽になった。
そしてそうやって意識して続けていくうちに本当に気にしすぎる自分が心からいなくなった。
今では口癖が「まぁ、いいけど」になってしまったくらい。
心も前に比べればポジティブになったと思う。
そして何より前より人が好きになった。
これが自分の中で一番うれしかった。
感情を表に出すこと。つまり、泣くのもこらえるのはやめた。泣きたいときに泣く。
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