難病疑い歴5年。ハザマを生きている女子の話
プロローグ
普通、日常。
この世はそんなモノの集合体なのかもしれない。
しかし、それが消えた時、人は異常、非日常と呼ぶ。
だが、それもまた、積み重なることで普通、日常と化していく。
結局はそんなことの繰り返しでこの世は成り立っているのだと思う。
5年前、一つの非日常から始まったこの物語は様々な非日常を繰り返しながら今の私の日常となっている。
それは平均的な23歳の女の日常とはだいぶ違うかもしれない。
ただ、それが現実。
私はそれを受け入れて生きていかなければならない。
明日、目が見えないかもしれない、手が動かないかもしれない、足が動かないかもしれない…
そんな見えない不安と闘っていかなければならない現実を…
これは18歳で多発性硬化症という難病の疑いになった女の5年間の闘いの話。
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