第二十五章 ガリレオの湯川先生

第二十五章

「ガリレオの湯川先生」

  「ガリレオ」の湯川先生が、ひらめいた時にところ構わずに書き付ける数式。

「あんな風に複雑な数式を自由に操れたらカッコイイなぁ・・・・」

  小さい頃から、そんな理系のロボット博士にあこがれていた。だから、たとえ英語を身につけても満足できなかった。

  もちろん、私はTV番組が設定するような天才博士にはなれない。でも、ちょっとでもそんなレベルの数学を身につけたかった。それで、文系の英語講師をしながら数学Ⅲを勉強し始めた。でも、それだけでは勉強を始めるパワーが身につかなかった。しかし、そんな時にA子ちゃんが塾に来てくれた。

 英語も同じことで、バンフリートさん、ブレアーさん、エリック、アランなどの助けがなかったら英検1級までたどり着けなかったと思う。そもそもアメリカに行かせてくれた亡くなった父の助けがなかったら留学など思いつかなかった。

  A子ちゃんが、あんなに良い子に育ったのは、生命保険を解約してでも大学に送り出そうとしたA子ちゃんの母親の思いやりのせいだと知っていた。

 

  若い頃は視野が狭いために

「名大に合格したのも、英検1級に合格したのも、みんな自分の努力のおかげ」

  と傲慢に考えていた。しかし、自分が親になって子供を育ててみてよく分かった。

「自分ひとりでは何もできなかった」

  そのおかげで、全国の難関大をめざす受験生の背中を押すことが出来る学力が身についた。数学の授業が終わって白板の微積分やベクトル、数列の数式を見て感慨にふけることがある。

「これ、自分が書いたんだよなぁ」

  高校生の頃に途方に暮れた数式だ。

 

   今度は私が子供たちを支えて、塾生の子の夢をかなえる番だ。外国語が自由に使える楽しさを教えてやりたい。数式を自由に操り、この世界をよりよく理解できる楽しさを教えてやりたい。

 

  四日市高校のような三重県一の県立ナンバーワンの進学校でも、北勢中学校に勧誘の手を伸ばしている。2年連続1名しか進学していないからだ。この異常事態を放置できないのは少子化のせい。県立高校でも定員割れの高校は統廃合の波に襲われる。

  近所の私立高校の進路指導の先生は正直だから、塾にみえて

「絶対評価の調査書など合否の参考にするわけないでしょう。ただ、そう言わないと中学校の授業が崩壊しますからね」

 と笑ってみえた。

 自分が高校の責任者だと考えてほしい。どんな生徒が欲しいですか?生徒が集まる一番の理由はなんでしょう。東大や京大を見たら分かる。優秀な生徒が多いからですよね。

 まさか、本気で

「調査書にある体育も家庭も美術も頑張ります」

 って信じてませんよね。進学校がテニスボーイを欲しがるわけがない。要らない。もちろん、体育会系で生徒募集をする工業、商業、私立系は別ですよ。

 欲しいのは、「英語」「数学」が出来る生徒。特に、最近は理系が人気なので「

「数学ができる生徒が欲しい!!」

 と各高校は存続を賭けて血眼と言っていいほどの熱心さです。私たち、塾講師、予備校講師も同じこと。

「英語が使えて、数式を自由に操れる。そんな生徒が欲しい」

 のどから手が出るほど欲しいのです。

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