母親の自殺

私が15歳の時に母は他界した。
自殺だ。
第一発見者は私。
救急救命措置も無駄に終わった。
溺死。
心臓マッサージの度に口と鼻から水が出てきた。
水を抜いた浴槽から、母親の体を引きずり出すことはできなかった。
ゴミ箱には大量の睡眠導入剤の空袋があり、手首には深いリストカットがあった。
いつかはこういう日が来るんじゃないかと、予想はしていた。
ただ、前日の「目覚まし時計はかけた?」
という、母のいつにない真面目なサインを見逃していた。
約束の手袋は編んであった。
私が母親を失ったのは、正確に言うと自殺した時ではないと思っている。
私が7歳の時には、統合失調症(昔の精神分裂病)に罹患した。
激しい陽性症状と陰性症状の繰り返しで、入退院を余儀なくされていた。
当然家事もまともにできるわけもなく、私も母親の愛情がどういうものなのか、7歳からわからなくなってしまった。
今、私は双極性障害という精神疾患に罹患したが、医療の進歩もあり、なんとか社会復帰できているが、自殺率は20%だ。
母に会って話をしたいのが本音だが、そう遠くない将来にそれは現実になるだろう。
焦ることはない。

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