0からの出発・第六十話『渋谷区「同性パートナーシップ証明書」仰天!僕も同性婚しました?!』ちょっとした勇気で世界制覇したダンサー俳優「神ひろし」
僕自身が「「同性パートナーシップ」なるものを知ったのは、カンパニーEASTの英国のエジンバラ公演の事でした。
渋谷区「同性パートナーシップ証明書」11月5日交付開始!!日本ではあり得ない事だと思っていたので、正直、驚きました。
◎カンパニーEAST http://j28studio.wix.com/east
2003年のモントリオール(カナダ)公演では、同性婚に関するビックリするハプニング続きで、目からウロコの体験をしたのです。
僕たちのカンパニーは3つの演目を上演していました。
カンパニーEAST『王女メディア』(芸術監督:かわらさきけんじ/メディア:神ひろし) と、
男だけのショーチームのJ-BOYS『Gay Sumurai Revue』、
そして、女性だけのダンスチームTokyo Triangleです。
モントリオールに到着すると、色んな方から声をかけられ、
日本人パフォーマーは珍しいのかなあ?
と思っていたら・・・
なんと、J-BOYSが既にカナダの新聞『ミラー』の表紙に選ばれて掲載されていて、僕たちの顔はわれていて上、上演前から人気者だったのです。
◆ミラー紙の表紙になったJ-BOYSのHiro(左)◆
J-BOYSの客入りはこれで安泰だと思われましたが、
カナダではギリシャ悲劇『王女メディア』は全く入らなかったのです。
ギリシャ悲劇そのものが、日本と同じで、知られていなかったのです。
で、カナダのプロデューサーから、街頭でチラシを巻くように言われ、
同じカンパニーの団員のSho君と、「メディア」のチラシを巻いてたところ・・・・
スカウトされたのです!!
「日本の完璧な同性カップルとしてドキュメンタリーTVに出演しませんか?!」
と・・・・
その事をカナダの女性プロデューサーに話すと・・・
と言われただけでなく・・・・
と、ブッキングされていました。
3時間から5時間の長いコンテストで、終盤頃、ウンザリして・・・・
「帰ろうか?!」と相棒のShoと話し・・・
柵を越えて、会場を出ようとしたところ・・・・・
"The winners is "Hiro and Sho"!”と呼ばれたのです。
◆カナダのドラッグコンテストに優勝したJ-BOYSのHiro(右)◆
もう、まじビックリ!!
プロデューサーも、そのあり得ない優勝にまじビックリ!!
なぜかと言うと、カナダのこのドラッグクィーンコンテストは、
一年をかけて、衣装やら何やら作成して行く楽しみなビッグイベントで、
日本でも活躍したオナペットのような2人組のスターがいたのです。
最初、彼らは・・・
と上から目線でした。
が、これが外国人だ!!
と思ったのはその後・・・・
"The winners is "Hiro and Sho"!”と言うアナウンスが流れたと同時に、
それまで、ワイワイガヤガヤと盛り上がっていた会場が一瞬にして静まりかえりました。
まじ・・・キーンと言うような氷のような冷たい視線で・・・
生きた心地がしない!!と言うのはこの感覚です。
ドラッグクィーンコンテストに優勝しても何のキャリアにもならん!!
と思っていたので、記事等の資料は持ち帰らず・・・
ミラーの表紙になったJ-BOYSの新聞だけ持ち帰ったのです。
ともかくも・・・
J-BOYSの満員はそれで決まりました。
で、調子づいた僕は、それをネタに・・・・
本番で・・・
Marriage is Ball and Chain, isn't it?(結婚は人生の墓場)
と言うと
・・・・会場から・・・ブウーイングが起きたのです。
本当に冷や汗でした。
ステージ裏に回った時、
あわてて、カナダ人に「なぜ、受けなかったのか?」と聞くと・・・・
その日、カナダで
「同性婚の法案が通過した記念日」だったのです。
そして、再び・・・・ステージにあがると・・・
「誰か僕を嫁にしても良い人〜?!』と叫ぶと・・・
これまた数人の男性が立ち上がり、またまた冷や汗でした。
「同性婚の法案が通過した記念日」はカナダ人にとって
ゲイピープルだけでなく、生きる意味での人間の権利に関してのもので、
ジョークにする類いのもではなかったのです。
カナダはある意味、開けた人達が多く、
同性愛だけでなく、外国人に関しても寛容な国のようです。
ドキュメンタリー番組はどうなったか?!
と言うと・・・・
◆カナダでのドキュメンタリーTV日本の同性婚理想のカップル 出演 神ひろし・右から2番目◆
日本に帰国後に放映されたようです。
ただ、撮影であせったのは
・・・当たり前ですが、全部英語で話さなければならなかった事です。
番組では、僕がプロポーズを受け、結婚するまでいきましたが・・・・
撮影終了と同時に、役者がやっていたとネタばらしをしてもらい・・・・
即、スピード離婚いたしました!念のため・・・(笑)
その日以来・・・
僕の中には・・・性別の区別はなくなったのです。
視野は広がったのです。
また・・・僕が年齢を言わないのは、年齢を知られたくないからではありません。
年齢で決められたくない・・・てか、年齢に縛られたくないからです。
何かをはじめようとする時に、遅すぎると言う事はないのです。
問題なのは「良い年をして、やめた方が良い!」と言う人が必ず現れるからです。
それを言う人は、時には他人であり、時には自分自身です。
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