【支えになった本】脳出血で寝たきりになった父(障害1級、要介護5)とバーベキューした話(6)

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前編: 【労災を断念】脳出血で寝たきりになった父(障害1級、要介護5)とバーベキューした話(5)
後編: 【胃ろう】脳出血で寝たきりになった父(障害1級、要介護5)とバーベキューした話(7)

※ この話は、こちらの続きになります。(1) (2) (3) (4) (5)


支えになった本

 妹二人とのLINEからは、

「今、私の手をぎゅーって握ったよ! 看護師さんもびっくりしてたよ!」

「動画見せた。ちょっと身体がぴくって動いた気がする!」

 などと、しょっちゅう連絡が入った。

 そのやりとりでわかったのが、父が倒れるまでもらっていた給料のことだった。あいが母に聞いたのだ。

 手取りで14万数千円。思った以上に少なかった、そのことを指摘すると、

「なんか、今まではもうちょっともらってたんだけど、今年度は生徒が減っちゃったから、減額してくれって自分から言ったんだってさ」

 という返事が帰ってきた。


 これで労災申請するって言ったら、怒り狂って反対するだろうなぁ……。

 なんというか、良い意味でも悪い意味でも、父らしかった。

 


 脳の腫れがおさまった、ということで、12月3日に脳の骨を戻す手術を行った。

 脳の骨を戻してしばらくは、父はぼんやりしていた。

 しかし、それから、出来ることが増えた。


 少しずつ、まばたきが、出来るようになったのだ。

 Yahoo!知恵袋で、脳出血患者とまばたきで意思疎通が出来るようになった事例を見つけた私は、お見舞いの度に、父にまばたきをさせるようにした。

 母にもやってもらった。

 まばたき、1回してくれる?

 ぱちっ。1回まばたき。

 まばたき、2回してくれる?

 ぱちっぱちっ。2回まばたき。

 もっとも、あまりやらせると、しんどいのか嫌なのか、やらなくなるし、日によっては全くしない日もある。安定しなかった。

 まばたきが出来るようになれば、頷く代わりに、まばたきで意思疎通ができるようになる。


 あくまでも「あ、今もしかして声に反応してまばたきしたかな? したよね、きっと」というレベルである。

 成功率は、3割といったところか。

 それはたまたま、父のまばたきのタイミングに合わせて、私達が声をかけただけ、とも受け取れた。

 家族も主治医も、意識が戻ったと断言しがたい状況ではあった。

 父との生活に、少しずつ、希望が見え始めた。



 父が入院して初めて知ったが、病院は、ざっくりと

 ・急性期病床(救命、治療)

 ・回復期病床(在宅復帰、日常生活に向けて、リハビリ)

 ・慢性期病床(在宅復帰が困難な場合に長期的に看護。残っている機能の維持が目的。療養型病院)

 に分かれるらしい。


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