第八十二章 湯川先生の犬のウンチ理論

第八十二章

「湯川先生の犬のウンチ理論」

  私に誹謗中傷のいたずらメールを送信する人は、悪質なものは員弁警察署に通報しているので臨界値を越えたら警告を受けるか逮捕される。「餅は餅屋」に任せておくのが一番。私は時間もエネルギーも浪費したくない。

  格闘技をやればよく分かるのだが、本当に怖いヤツは静かなのだ。「弱い犬ほどよく吼える」のは何故か。それは、弱い犬は吼えられると怖い小心者だからだろう。だから、相手も同じように吼えると怯えると誤解する。

  しかし、世の中にはキャンキャン吼えられると

「こいつはチョロイ」

  と逆に安心する人も多い。つまり、相手の攻撃パターンを見ると本物か偽者かすぐに分かるのだ。

  受験指導も同じことで、生徒の質問を聞くと

「この子は本物だ」

 とか

「この子は救いがたい」

 と、すぐに分かる。弱いものをイジメて、自分の力を確認せずにいられないような劣悪な生徒は救いようがない。そういう生徒は警察に任せておけばいい。

 私たちは、そういう生徒ではなくて人類のプラスになる子たちに目を向けるべき。お金をかけるべき。エネルギーを使うべき。だから、どの業界でも才能ある子しか学校に入れないし、修行の場を与えない。

  野球なら甲子園まで来た子にだけプロ野球のスカウトが声をかける。プロで活躍した人にだけ、メジャーのスカウトが声をかける。音楽でも、芸術でも、必ずコンクールとか登竜門というのがあって、ふるいにかける。

  そういう意味で私が指導させてもらっている子たちは、学問の世界ではエリート候補生が多い。京大受験生が今年(2015年)は10名を越えそうだ。通塾生と通信生の両方に各高校のトップクラスの子が多い。北海道から九州までの生徒の方たちだ。

  英検1級に合格して、京大で8割とれることを確認したときに思った。

「このレベルの指導が必要な子って、だれだ?」

  小学生くらいにアルファベットから教える教師や講師はいくらでもいる。でも、いまさら

「ハイ、A、B,C」

 なんて出来ないと思った。では、誰かと考えて見ると「京都大学の受験生」という結論になった。ただ、三重県の県立高校ナンバーワンの「四日市高校」でも、京大合格者は10名ほど。

旧帝合格者数(四日市高校、定員360名)
           H27 H26 H25 H24 
  京都大学   12   8  16   10 

  物理的に当塾に通える人は半数もないだろう。しかも、当塾を選んでくれるとなると数名しかいないことが分かった。これが、通信生を始めた理由だ。通塾生だけではビジネスが成立しない。しかし、こちらも問題があった。

「北海道や九州の人が無名の三重県の個人塾を信用してもらえるのか?」

  ここで驚いたのは、やってみたら申し込みが毎年増えて右肩上がりになったこと。京大受験生くらいになると、他人の動向―つまり、Z会や河合塾などしか信用しない多数派の動向―は関係がないことだった。

「良いものは良いと評価してもらえる」

 勇気をもらえた。この子たちは、「他人の不幸は蜜の味」という歪んだ心の持ち主がいなかった。ただ、ひたすら前を向いて突き進んでいた。彼らと微積分の問題を解いたり、英作文の答案を検討している時は、私にとって最高の至福の時間となった。

  逆に、人の足を引っ張ることや誹謗中傷しか出来ない情けない人を目に入れたくなくなってきた。同じ人生なら楽しいことに使いたい。カリレオの湯川先生の言う「犬のウンチ」の理論だ。

 誰だって、犬のウンチを見て過ごすより、花や絵を見て暮らしたいに決まっている。歪んだ人がまわりに居ると気分が悪くなるから、誰だって近づきたくない。でも、世の中にはそんな先生もいるんだね。問題児が大好きな先生。私とは全く違う人種の方。

  暴走族講師や、ヤンキー先生が人気が出る。落ちこぼれ軍団のドラマが人気を得る。日本社会は、そういう社会だから私など蛇蝎のごとく嫌われる。それでも、私は非行少年の相手はごめんだ。

  当塾にいる優秀な理系女子は、こういう野蛮な世界が嫌いだ。私も嫌いだ。「象牙の塔」にこもりたいそうだ。あまりに異質な人間が周囲にいるのは困るという現実的な理由らしい。

 私もその理由がよく分かる。キャンキャンわめく、うるさい犬が隣にいたら研究など出来るわけがない。どうして、ここまで「白い巨塔」にこもりたがるかというと、中学時代のガマンできなかった経験がベースにある。

 ここ「いなべ市」の中学校では、ほとんどの活動が「班」で集団行動をさせられる。よりにもよって、絶対に近づきたくない相手と一緒に行動させられる。教師はそれが「助け合い」「絆」と自己満足しているようだが、優秀な子たちはトラウマになっている。私はこの「いなべ市」出身だからよく分かるのだ。

「もう二度と、あいつらには関わらない」

 と固い決意で中学校を卒業していくこと。教師の方たちはご存知なのだろうか。

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